第22話『紅眼乱入──三つ巴の戦い』
──混沌の始まり。
黒環の工作員たちとの戦闘が続いていた。
リカは前線に立ち、
ハルも必死にサポートしながら、
なんとか敵の攻撃をいなしていた。
ユウトはターゲットの女性の前に立ち、
周囲を鋭く警戒している。
◆ ◆ ◆
「ハル、右から強化型来てる、避けて!」
リカが鋭く叫ぶ。
「わかってる!」
ハルはリカの指示を頼りに、
すんでのところで強化型の一撃をかわした。
リカの【量子視】が、
幻覚に惑わされず敵の動きを完全に捉えている。
ハルも必死に喰らい付き、
小柄な身体で応戦する。
──そのときだった。
遠くから、異様な気配が近づく。
リカの眼が鋭く光る。
(……違う、別の敵)
──ズガァン!!!
建物の反対側の壁が吹き飛んだ。
土煙と共に現れたのは、
黒いマスクをつけた集団。
黒い服に、禍々しい気配。
──紅眼。
「……紅眼まで来たか!」
リカが低く唸る。
◆ ◆ ◆
紅眼の戦闘員たちは、
無差別に暴れ回り始めた。
黒環の工作員たちすら、巻き込まれる。
三つ巴。
──戦場は、一瞬で地獄と化した。
「ユウト、絶対ターゲットから離れないで!」
リカが叫ぶ。
「……わかってる!」
ユウトは拳を握り締めたまま、
必死にターゲットを庇って立ち続ける。
ハルはリカと連携しながら、
紅眼の戦闘員をいなす。
「ハル、三時方向、動き早いの来るよ!」
「任せて!」
ハルはリカの指示通りに動き、
敵の攻撃をギリギリで避けながら反撃を試みる。
◆ ◆ ◆
──一方。
第二チーム──タケル、シュン、セイも。
紅眼の別部隊と、
接触寸前まで迫っていた。
「……来たな」
タケルが短く呟き、
拳をゆっくり握りしめる。
シュンはバリアを張り、
セイは小さく詠唱を始める。
戦場は、
本格的に炎上しようとしていた。
◆ ◆ ◆
第一チーム側。
黒環、紅眼、シェルター。
三勢力がぶつかり合い、
戦場は、完全に制御不能になった。
リカは必死にハルを導き、
ユウトはひたすらターゲットを守る。
──ただ、この混沌の中心に。
さらなる脅威が、
着実に近づきつつあった。
──獅堂カイ。




