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ユウキ・ノ・カケラ  作者: ハキ
第1部
22/67

第20話『捜索開始──ターゲット発見』

──明け方。


 


薄暗い空の下、

ユウトたちは集合していた。


 


第一チーム──ユウト、リカ、ハル。


第二チーム──タケル、シュン、セイ。


 


全員が無言で、

それぞれの装備を確認する。


 


 


◆ ◆ ◆


 


 


「──出発だ」


 


シンイチの短い号令で、

2チームを乗せたヘリが出発する。


 


目指すは、

郊外にある、廃墟と森が入り混じるエリア。


 


ターゲットはそのどこかに潜伏している。


 


 


◆ ◆ ◆


 


 


第一チーム。


 


リカが先頭を歩く。

視線は鋭く、周囲を見渡している。


 


「……オーラの揺らぎ、微かにある」


 


リカが小声で告げた。


 


「マジ?」


 


ハルが驚いた声を上げる。


 


「まだ距離がある。

 たぶん、この先の建物群のどこか」


 


リカは地図を確認しながら進む。


 


ユウトは無言でその後ろに続いた。


 


(──ターゲットは、すぐそこだ)


 


胸の中で、何かが小さく震えた。


 


 


◆ ◆ ◆


 


 


一方、第二チーム。


 


タケルが、前を歩きながら周囲を警戒する。


 


「まだ敵影なし。

 シュン、バリア展開できるか?」


 


「うん……できる」


 


シュンが小さく頷き、

薄くバリアを張りながら歩く。


 


セイは端末を操作し、

リアルタイムで地形データを確認していた。


 


「このルート、視界が悪い。

 どこかで待ち伏せされてもおかしくない」


 


「まあ、そんときはぶっ飛ばすだけだ」


 


タケルが軽く笑った。


 


だがその表情には、

いつもの軽さの奥に、確かな緊張があった。


 


 


◆ ◆ ◆


 


──そのころ、シェルター本部。


 


指揮官室で、加賀見シンイチは端末を睨んでいた。


 


通信が入る。


 


「黒環、動きあり。

 対象地区に向けて、小規模部隊を展開中との情報!」


 


オペレーターの声が緊迫している。


 


加賀見は即座に判断を下す。


 


「……くそ、間に合うか。

 リカ、セイ──すぐに追加情報を送れ!」


 


端末を操作し、

現場チームへ急ぎ新たなデータを送信した。


 


焦りは見せない。


だが、その瞳は確実に険しさを増していた。


 


 


◆ ◆ ◆


 


第一チームは、

廃墟の一角にたどり着いた。


 


リカが立ち止まる。


 


「……いた」


 


リカが指差す先。

半壊した建物の中、

小さな温室のようなスペースが見えた。


 


中に、一人の女性がいた。


 


小柄で、地味な服装。

だが、その周囲には異様な光景が広がっていた。


 


 


──花。草木。

──まるでそこだけ、春が来たかのような、生命の奔流。


 


 


「……間違いない。

 ターゲットだ」


 


リカが小さく呟いた。


 


ユウトも、その光景に息を呑んだ。

 


 


──そして。


 


リカの表情が鋭く変わる。


 


「……別の気配。複数」


 


 


──黒環が動き出していた。

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