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70話 思惑

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        山                       山山山

       山山山山                    山山山

       山山山山\                 山山山

      山山山山   \   ガルガ帝国       山山山川

     山山山山     |               |  川

     山山山〇 デリック|               |ドズル川   ジャーマン王国

     山山山| 西総督 |          |ーーーー|ーーー 川

      山山|     |______    | 東  |    川

        |           /ーーーーーーーーー     川

        \ー—-------‐/                川

           ミゾレ王国  |     ケントレー       川  

                           王国

マルスは地図を眺めていた。

ミゾレ王国は、崩壊するデリックとの話し合いで、半分に分割する事になる。

これ以上、国土が広がると管理が出来なくなるとマルスは思うがそうも言っていられない。

ミゾレ王国は危機的状況である。マルスが手を差しべなければ、誰も救わないだろう。

「仕方ないよな。」

マルスは気を取り直して仕事に入る。


今は一時的に落ち着いている、嵐の前の静けさなのだろうか。妙に平和であった。

でも仕事は平和ではなかった。激務になっていた。そこにスレイト王国の東領主たちから嘆願書が届く。助けてくれ、見捨てないでくれとマルスには関係のない内容であった。マルスはもうスレイト王国の者ではないのだ。それも分かっていない東の領主たちは、困った者達であった。



マルスはこれ迄の事を思い出してみる。魔物に襲われて生き残り、村をみんなで再建していった。

そしてデリックさんに出会い、レギウスさんにも出会えた。この二人に出会えた事は俺にとって幸運だったんだろうな。

まぁスキルで魔法を取れたことが一番なんだけどなぁ、ライム。お前が居なかったら今の俺に居なかったよ。ありがとな。マルスは寄り添ったライムを撫でる。(ライムは嬉しそうにプルプルしている。)


でもガルガ帝国は、最初からスレイト王国を狙っていたんだろうな。ガルガ帝国から見たら、スレイト王国さえ消えればミゾレ王国、クリニカ王国なんて敵にもならないもんなぁー。俺でさえ、あんなに簡単に潰せたんだもんなぁ。

はーー、これから大変だな、ガルガ帝国はどのくらい兵を出してくるかだな、最初に多く出すか、様子見をしてくるかだろうな。いや最初は元スレイト貴族を使い潰して領地の召し上げだろうな。となると初戦は問題なくなるかな、2戦目が本番か、でも攻め入らなければ来ない可能性もあるよな。いやないか国土を広げているんだいずれは来るよな。


そうなるといつ来るか分からないガルガ帝国を警戒していくと軍事費がかなり高くなるな。これは問題だな、他に金を使えなくなるな。

いつどこでが分かればうまく対抗できるかもな、何時、何処でか。メイスンさんで情報網を作ろう。何かわかればいいし。もし分からなくとも役に立つしな。


ガルガ対策とミゾレの食料問題が最優先だな。食料はジャガイモで何とかなるだろうし、ガルガも今は情報収集だな。国力を上げないとこっちが潰れるぞ。


ん、もしかしたら東を使ってうちに揺さぶりなんて考えていないよな。でも在りうるかもな、ガルガ帝国は策略を好むしな、スレイト王国も結局は策略によって飲み込まれたもんな。となると信用できるのがデリックさんしかいないと言う事になっちゃうんだよな。困った。

でもまだ味方がいるだけましかな、単独なら即潰されているかだろうしな。


当分は魔法使いを増やすしかないよな。うちにはこれしかないしな。



ジャーマン王国と連携してガルガ帝国を追い詰められないかな。デリックさんの所とうち、そしてジャーマン王国の3国でなら対抗も出来るし、戦力的にもかなり縮まるかな。いい考えかも、ジャーマン王国を動かすことが出来る餌だよな。元のジャーマン王国の領地を取っているから印象悪いだろうな。最悪かもなー。何とかならないかなー。んーーどうするマルス、どうしよう。んーーー。




マルスは、ケントレー王国の魔法使い育成計画を進めていく。脅威となるガルガ帝国に対抗するためだ。

これならば金がかからない事が、この計画を進めていく一番の理由だった。

ハッキリ言って、ケントレー王国は貧乏だ。ケントレー王国だけであればそうでもないのだが、他に金がかかり過ぎている。金持ちでないのに他国の面倒まで見ているのだ。金が無くなる事は分かり切っている。

それでもマルスは支援を止める事は出来ない。止めたら反乱となるのだから。





ガルガ帝国は、元スレイト王国貴族の掌握に手間取っていた。元スレイト貴族達は。ガルガ帝国に心服して傘下に入ったのではない。仕方なく傘下入りをした者がほとんどであり。元スレイト王国貴族派を形成していった。これが思いのほか強力になっていた。元々スレイト王国は軍事力が他の国よりあり。それなりに強い。ガルガ帝国に飲み込まれてしまったが、逆に中から食い破られる可能性も出てきてしまった。

今のガルガ帝国は慎重になるしかなかった。


ガルガ帝国は元スレイト貴族の懐柔を試みる。領地移転で増領を餌に何人に声をかけている。上手く行けば元スレイト貴族を引き離せる。

巨大国家は人が多い分、内部の権力争いも多くなっている。ガルガ帝国は大きくなりすぎたようだ、もう少しゆっくりと時間を掛けて取り込めば内部の権力争いも穏やかな物になっていたかもしれない。だが現実に併合吸収を急いだ結果、内部の権力争いが表面化してきている。ガルガ帝国は今は上手く隠しているがそのうちに他国にもバレてしまうだろう。


そんな各国の事情と思惑が交差しているこの時期は、各国が力を蓄えるか失うかの岐路であった。






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