高嶺の花は鈍感ちゃんに踏み潰されました!
いちゃこらはあまり無い感じです
何となく好きな要素を詰めた自己満足小説です
「聞いてよリュネット……」
女学院の図書室の花と言われている程、いつも図書室にいる私の元に一人の女の子がやって来た
「後輩のレーヴが鈍感過ぎて辛い!!」
「あぁドンマイ、でもそうやって悶えてるフルールも可愛いよ」
「あのねぇ……私はリュネットに楽しみを与える為に来てる訳じゃ無いのよ?」
私の元にやってきたのはフルール
この女学院の高嶺の花と言われる程、美しく、可憐な女の子だ
その美貌のせいで(?)いつも同性の子にも告白されていたり……まぁ私はそれ眼福とこの眼にいつも納めているのだが
(本当は映像撮りたいけどフルールが許してくれないんだよなぁ)
「私フルールには感謝しているからね、助けになれるなら協力しようじゃないか」
「ありがとう〜!って私何かしたかしら?感謝される覚えなんて無いのだけれど……」
「私の欲求を満たしてくれてる感謝を」
「あぁ聞いた私が馬鹿だったわ」
どうしてフルールはこんなに私に冷たいのだろうか
フルールだって女の子が好きらしいし、他の子には優しく接しているというのに……私にだけ容赦が無い、泣けてきた
「で、本題に移るわよ」
フルールはそんな私の心情は読み取ってくれないようで
一体誰だ?フルールさんはいつも相手の気持ちを汲み取って真摯に相談に乗ってくれるとか言ってた奴は
探し出してこの現実を見せて幻滅させてやろうか
「リュネット、話聞いてる?」
「おっとすまない、では会議を始めようか」
まぁ仕方ない親友止まりのフルールだが話を聞いてあげようじゃないか
フルールが好きになった相手というのはルームメイトの後輩らしい
この女学院では寮内のルールを教えるのに便利だからと、先輩後輩の垣根を越えた交流という名目をつけて二年と一年一人ずつの二人部屋が用意されている
(三年だけは三年同士で同じ部屋らしい)
まぁその同じ部屋の後輩ちゃんはレーヴと言って、物凄く可愛いんだそう
「栗色の髪を顎の辺りまで伸ばしててボブカットにしてて〜青い瞳は晴れた日の海の様よ!」
との事(フルール談)
確かに一回私も見た事があるが、フルールとはまた違うタイプの美少女だった、そそられた
まぁなんと言っても最大の魅力はその風貌じゃなく、性格にもあるんだそうで、レーヴはかなり天然でふんわりしてるらしく
「猫の鳴き真似して〜」
とフルールが言ったら猫のポーズを取って
「にゃ〜」
とやってくれるそうで、普通ならあざとい、甘ったるい、と思いそうなのにレーヴはあざとさを感じさせない所がいいらしい
「ルームメイトちゃんの魅力は十分伝わったから、相談内容をはよ」
「あっごめん、レーヴって結構天然で鈍感なんだけど、そこが良いんだけど、鈍感過ぎて私からのアタックに気付いてくれないのよ」
「高嶺の花フルールさんがアタックですか、見たかった」
「心の声漏れてるわよ」
フルールはいつも告られたりアピールされる側だから、やり方が間違ってるんじゃ無いか?
「それで、どんなアタックしてるのさ」
「コップ一個割っちゃった〜って一緒の使っても反応無しだし、傘忘れたから寮まで相合傘して、手触れてもいつも通りだし、極め付きはポッキーゲームだって無表情でやり通すし!」
「それ、嫌われてるのでは?」
「……うぐっ」
てかアタックの仕方がまたまた少女漫画チックな、典型的な感じだな、流石いつも受ける方のフルールさんだ
「まぁここで嫌われてるとか推論立てても仕方無いか、もうこの際キスとかしちゃったらどうです?てかして下さい、美少女二人とか心の栄養です」
「リュネット……あんた自身の欲望に素直になったわね」
「無意味な抵抗はやめろと心のポリスメンに言われましたから」
てか正直、本当にこの際キスしちゃっていいのでは
私が満たされるのもあるが、そこまで鈍感ならこれくらい行かないと気づいて貰えないし、ここを拒まれるなら嫌われてるのでは、なんて思ったり
「まぁ私への相談料と思って、やってみたらどうです?」
「リュネットの為にやってる訳じゃないんだけど……まぁいいわ、ここは勇気を出さなきゃね、うん」
「まぁそのレーヴさんと結ばれても、またこうやって相談にきなよ」
「あら、相談より自慢が多くなるけどいいかしら」
まぁなんだかんだフルールの悩みは吹っ切れたようで「ありがとう〜」と、手を振りながら寮に戻って行った
この後ルームメイトちゃんへの作戦は成功するのかなぁ、なんかして欲しい様な、欲しくない様な
「本当に鈍感なのは誰だよ……」
私は外の空気を吸いながら、何となくそんな事を考えるのだ
ちなみにフランス語で
リュネットは眼鏡
フルールは花
レーヴは夢
だそうです。ネット情報なので間違え多そうですが……