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珍客、再び

作者:久賀 広一
毎回毎回、くだらないことをエッセイで書いてきましたが、先日は本当にびっくりする客が、わが家の庭にやって来ました。

(庭と言っても、猫のひたいと勝負してやっと勝つくらいの大きさですが。)

ウチは山裾やますそに建っており、私の書いたものに何度か登場させましたが、ムカデがよく出ます。あとタヌキや鹿や、イタチなど。

しかし、先日はひま潰しに筋トレをしていると(というかあまりに運動不足な暮らしをしているので、筋トレぐらいしないと枯れ木まっしぐらです)ある黒い塊が庭に出現。

「おお、ネズミか!? 太陽の下に出てくるとは、珍しいな!!」
眼鏡をかけていなかったので、私にはそれが何だか分かりませんでした。
とりあえず興味深い出来事だと(いつかは家の居間にヘビがいたことがありましたが)眼鏡を探していると、何やらコトリ、コトリと不可思議な音が。

それでコンクリートの上を移動しているその物体を見つめたのです。
「・・・へっ!?」
カメでした。

(何だこれ!? 誰かが捨てて行ったのか?)
一瞬そんな思いが頭をよぎりましたが、そんなはずはありません。
というより、
誰かがカメを捨てても、ウチの庭にたどり着くには、山にある住宅地ですから相当危険な旅をしなくてはなりません。

車はけっこう走ってるし、何より道路の側溝は整備されてて、とてもカメが一息つけるような水場ではない。
隣の家との段差もハンパではなく、まず子亀では太刀打たちうちできない。

(・・・では、この小さな甲羅はどこから運ばれて来たのだ?)
そんな疑問が浮かんだ瞬間、その珍客がどこからやって来たのか、道程が頭にひらめきました。

「お前・・・! まさか、はるか下界にある田んぼから、裏山を登ってわが家まで辿り着いたのか・・・!!」

それしか考えられませんでした。
とてもペットとして飼われているような亀ではなく、(ただのクサガメ)近くに生息できるような人工楽園(ビオトープ)があるわけでもない。

その亀は、わざわざ孤独な奇跡を見せるために、拙宅まで足を運んでくれたのでした・・・!
(まあ彼にとっては、とりあえず田んぼの用水路からトコトコ出てきただけでしょうが)

人的距離に換算すれば、およそ砂漠越え。
草葉のしげる山林を、えっちらおっちら獣道けものみち(亀道?)を残しながら歩いて来たのだと知ると、何やらメロスの偉業を彷彿とさせられたのでした・・・。

カシャカシャと携帯で撮ってやると、また山に消えて行きました。

しょうもない話ですみません。
しかし、それでも自分にとっては、一生に一度あるかないかのお客さまだったのです。

「しっかり生きて!」
大亀おおがめこどものひょうきり。そんなかすかな願いが、心のどこかからパクって生まれた卑怯なエッセイでした・・・!






有り難うございました。

彼を安全な場所まで運んでやろうかと思いましたが、前作の子ガニのキャンサー・イズ・デッドもありましたので、そのままにしておくことに・・・

また大きくなったのを、どこかのあぜ道で見かけたいです





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