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対敵艦
僕が言って、ちゃんと爆弾が投下されるか心配だった。
時間が物凄く長く感じる。
敵艦の砲台が、勢いよく回転し砲身がこちらに狙いを定めた。
こんな事なら僕1人で乗り込んで、内部を壊しまくった方が早かったのではと思ってしまう。
そんな時、敵艦に向かって丸い塊が落ちていく。
大量の黒い雨のように敵艦に降り注いでいく。
しかし、やはり防護魔法で防いでいて敵艦本体には届いていなかった。
だが、爆弾が連鎖して爆発を続けていた。
『ドーン、ドドーン、ドドドーン、ドドドドドドドドドドドドドドドドドドーン』
爆発の勢いに押され敵艦は、段々と降下していっていた。
そしてついに数多く落とされた爆弾の内、ほんの僅かだが敵艦本体に直撃している爆弾があった。
「よし、今だ!砲撃開始」
いつの間にか僕の後ろに戻って来たサフラン王子が指示を出した。





