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依頼 2

涼太を殺したタナトスのいる魔族の国へ同盟を結びに行けと言われても、僕はまだタナトスが許せなかった。

例え涼太の方が悪いと分かっていても、殺す事はないだろう。


涼太は最後に『これで良い』と言っていたが、僕が許せなかった。

一人孤独に戦い、あんなにガリガリに痩せてしまって、もっと早く僕が見つけていれば…。


ふと、そこまで考えて許せないのはどっちだ。

涼太を殺したタナトスなのか、それとも涼太を早く見つけられなかった僕なのか…。


「翔様、私からもお願いします。

兄さん達を守って下さい。

頼れるのは、翔様だけなのです」


ラウサージュが隣で僕を見つめ訴えてくる。

3カ国の中では個人で戦えば1番強いだろうとラウサージュもその他の者も思っているだろう。


だが、僕ではタナトスの足元にも及ばない。

怒らせたら最後、僕も目の前にいる人達も瞬殺されてしまうだろう。


涼太を殺したのがタナトスで、そのまま魔族の子供を連れて去って行ったとは伝えていたが、戦って勝てるかとは聞かれていない。

多分、勝てないだろう。

それを知らないラウサージュは僕に嘆願する。


兄さんを守ってと。



僕なら何とかしてくれる、きっと守ってくれると信じているのだろうか?

それとも分かっていて死ぬかも知れない魔族領へ行けと言っているのだろうか?


どうするべきか僕は考えていた。


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