幼女達 8
目の前には園長先生という立場のエリスと弥生先生が座っていた。
僕の隣には沙羅と空に挟まれて座っていた。
「それで翔さんは、更に孤児院の規模を大きくしたいと言う事ですか」
「はい、実は僕の所に戦争孤児で行く宛がない子供達が約60人ほどいるんですが、この子供達を真当な人に育て、それぞれの得意な物を伸ばして将来、好きな職業に付けるように応援したいんです」
「ですが、その人数を受け入れるとしたら部屋の大きさもですが、教える先生の人数や子供達の食費や雑貨品など更に必要になると思いますが」
「それについてはDルームに孤児院を移そうかと思ってます」
「Dルーム?」
「あ、エリスさんは、まだ知らなかったですね。
こういう事です」
僕は部屋の隅にDルームの扉を出現させて扉を開いて見せた。
「な、何ですか、それは、突然、何もない所から扉が…」
「異空間魔法なんですが、異空間に部屋を作って何処からでも扉さえ開けば入る事が出来ます。
勿論、許可無き者は入る事が出来ませんが、中を覗いてみますか?」
エリスさんに許可を出し、エリスと弥生先生にDルームに入ってもらい中を案内した。
Dルームなら内部を好き勝手出来るので、必要に応じて部屋の数、大きさなどをイメージしただけで作れる。
ただ僕が死んだ場合、このDルームがどうなるのかは分からなかった。
まあ、僕が死ななければ良いだけのことである。





