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謎の仲間 64
「許せない!」
「何が許せないだ、翔?
許せないのはこっちだ!
僕がイジメられていても、皆、見て見ぬふり。
誰も助けてくれない。
僕がどれだけ我慢していたと思うんだ。
そうだ、この際だからクラスの皆を1人ずつ殺していこうか。
そうすれば僕の気も晴れるかな」
「そんな事はさせないぞ、涼太」
「なんだ、怒っているのか?翔」
「当たり前だ。仲間達は殺させないし、魅了された人達を解放してもらうぞ」
「やれるものならやってみろ」
僕は一気に涼太に近くが、それを遮り幼女が邪魔をする。
幼女を盾にする事は分かっていた。
僕は隼人と同様に首の後ろを手刀で『トン』と強めに叩いて気絶させる。
こんな幼い子供をゴメンと思いながら、これ以上邪魔されないように気絶させる。
「まだまだ盾は沢山あるぞ」
そう言うと周りから幼女達が集まってくる。
「何人でも構わないさ。
全て気絶させてみせる」
僕は既に幼女を盾に使う涼太を許せなくなっていた。
もう仲間にする気はない。
幼女達を解放して、魅惑の腕輪を奪う。
後は涼太がどうなろうと知った事ではなかった。





