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謎の仲間 63

何度か剣を交えてみたが、他にスキルを使う気配がない。

これだけ僕に防がれていたら、強力なスキルを使い一撃を与えようとするはず、魅了以外のスキルなど持たないのだろうか?

スキルがないなら僕には勝てないという事が分かったはず、今なら交渉出来るか?


「涼太、お前では僕に勝てないと言う事が分かっただろう。

大人しく魅了された人を解放しろ」


「確かに翔、お前は強い。

だけど、これから僕の手足となる者達を解放する訳にはいかない」


「世界を支配するなんて、そんな考えは止めるんだ。

魅了された人達を解放して、僕達と暮らそう」


「お前達と暮らしてどうなるんだ?

また、昔みたいに僕をイジメるのか?」


「そんな事はさせない!

僕達と暮らしながら、元の世界に帰れる手段を探そう」


「無理だ」


「何が無理なんだ?」


「もうあの頃には戻れないんだ!」


「なんでそう言い切れる?

あの校庭に描いた魔法陣さえ分かれば、元の世界に帰れる魔法陣もあるはず」


「そうさ、全部、あの魔法陣が悪いのさ。

でも翔、僕は今の方が幸せなんだ。

イジメられる事は無いし、周りは全て僕の言いなり、こんな素晴らしい世界なんてないだろう」


「その割には見た目で体調が優れないように見えるけど」


「それはそうだろう。

この世界の事が分かったら、生きている意味なんてないんだ」


「この世界の事ってなんだ?」


「翔、まだ気付いてないのか?

ここまで来たと言う事は、いろんな所を見て回ったはず、本当にわからないのか?」


始めて、この異世界に来てからいろんな所を回ってきたけど何か気になる所なんてあったかなあ。

僕が気付いていないだけ?


「何が言いたいんだ」


「それは自分で考えて見ることだな」


「力尽くで聞く事も出来るんだぞ」


「おう、やってみろ」


僕は売り言葉に買い言葉、剣を構え斬りかかろうとした時、涼太の前に幼女が飛び出し、僕の剣を身体を張って受け止めようとする。


『あぶない!』


既の所で剣を止めることが出来た。

何処から幼女は来たのか。


「どうだ翔、立派な盾だろう。

そのまま斬り捨ててもいいが、代わりは幾らでもいるぞ」


不気味な薄気味悪い笑みを浮かべたまま、こちらを見ていた。

幼女を盾にするなんて、どこまで腐ってしまったのか…。

許せない!

フツフツと怒りがこみ上げてきた。


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