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61 二人の行方

魔法学園校舎内に着き手分けしてカンダスくんを探していたが、カンダスくんの姿を見つけきれなかった。


「逃げたか?どう思う沙羅探偵」


「そうね。黒幕が学園内部の人なら、その人と連絡を取ろうとするはずだし、既に接触しているなら黒幕がかくまっている可能性があるわね」


「昨日の誘拐犯から、情報が伝わったのか」


「止めを刺しとけば良かったか?」


「いやいや、なるべく殺しは…、穏便に行こう」


「どうする?、カンダスくん、結局昨日から部屋にも帰ってないけど」


「そこなんだよ、本人に聞ければ一番いいのだが」


僕は、エアルにカンダスを探すように頼み、授業が始まるので教室に向かった。

授業が始まってもカンダスくんは現れなかった。

授業が始まって少し時間がたった頃、エアルから連絡がきた。


『どうした?』


『カンダスを見つけました』


『お、そうかありがとう、何処にいる?』


『屋上で二人、何か言い争いしてるみたいです』


『誰と話している?どんな話をしている?

僕も屋上に行くべきか』


『それなら、マスター直接見ますか』


『え、そんな事出来るのか』


『はい、今私は、眷属の見たものを受け取って見ているので、それをマスターに繋げることは可能です』


『本当か、頼む』


すると、メニュー欄が開き今見ている画面とは別に、中央付近にもう一つ画面が出てきた

そこには、屋上にいる二人の様子がうつし出されていた

画面が思った方向に動いてくれるし、音声も聞こえる

画面の拡大や音声の拡張機能もある。

なんだこれ、凄い便利なんですけど。

早速、二人の話を聞いて見るか。


「べレスト様、どう言うことですか?」


「だから、今回の事はすべてカンダス、すべてお前がやった事にしてくれ」


「私は、べレスト様の指示できちんとやっていたのに、誘拐犯に命令したのはべレスト様でしょう

それがばれそうだからといって私に押し付けるのですか?」


「お前の家が、どうなってもいいのか?

援助金を出してやっているのは、私の家だぞ

わざわざ、護衛になるよう裏工作までして、何の為だと思う」


「クゥ…、分かりました。

私が独断でやったことにしますから、援助金だけはお願いします。

それがないと私の家は…、」


「分かればいい、あとは頼んだぞ」


話が二人は別々に屋上から降りていった。

カンダスくんが話していたべレストと言う奴見たことあるな、

同じクラスで、確か男爵家の次男だったかな、成績優秀、といってもラウドがクラストップ、べレストはベスト6位には入っていた。

顔はそんなに悪くもなく、良くもなく普通か。

ラウドが女子達に囲まれていた時、殺気に近い物をとばしていたのは、この男に間違い無かった。

妬みによる反抗か、僕には妬みがないとは言い切れないが、あからさまに嫌がらせをするのは止めてほしい。

だんだんと腹が立ってきた。


『なんて、ひどいやつだ』


『マスター?』


らしめてやらないと気がすまない』


『マスター、呼ばれてますよ』


『え!』


「翔、聞こえているか、授業に集中できないなら出ていって構わんぞ」


「すいません、先生」


「翔くん、どうしたの?ぼっ~として」


「いや、すまない」


いかんいかん、周りにも注意しないと便利だけど、2つの画面見るのは慣れが必要だな。

そうしている間に、二人が時間差で教室に戻ってきた。

さて、どう攻めるかな。

カンダスくんは、何事も無かったようにラウドの隣に座った。

休み時間に問い詰めなくては…、そう思いカンダスくんの方を見たら顔面蒼白で、少し震えているように見えた。

尋問されるのは分かっているので、それに対して恐怖しているのだろうか。

僕だけが知っているけど、御家を守るためにべレストをかばおうとしているのに、ラウドに危害を加えたからといって資産没収とか御家根絶なんかになったら洒落にならない。

そんな事にならないように祈るしかなかった。





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