表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
31/1026

31 オーク

僕とオークの距離が縮まるとオークの棍棒が、僕に目掛けて振り下ろされる。

僕はそれを横にステップ移動してわす。

僕の横を風切り音をたてながら、棍棒が通り過ぎていく。

オークの棍棒は空を切り、そのまま地面を叩き付けた。


『ドーーーーン』


地面には穴が空き、砂埃が舞い上がる。

その威力に身震いしてしまう。

オークの攻撃を食らえば一撃で僕は即死だろう。

だけどオークの攻撃は見えている。

僕が強くなったのか、それともオークの動きが遅いのか...。


番長に比べたら多分動きは遅いだろう。

番長に比べたら、見た目はあまり恐くない。

優ってる部分といえば、身体が番長より数倍大きい。

筋力も人間と比べると数倍はあるだろう。

だからコイツを倒す事が出来れば、多少は番長との戦いに自信が持てるような気がした。

僕は地面に叩き付けたままのオークを横目に、剣でオークの横腹を切りつけ、オークの後方へとすり抜ける。

人型のモンスターを切るには、やはり抵抗がある。

だが慣れないと番長を傷付ける事は出来ないだろう。


だが、『硬い!!』


横腹には防具を着けていなかったので切り裂けると思ったが、剣で切れたのは皮一枚切っただけだった。

そのままオークの後ろから、剣で背中を突いてみたがやはり硬過ぎて深く突き刺さらない。

僕の力不足か?

無理に押し切ろうとすると剣が折れそうな軋み音がしていたので、オークから距離を取り体勢を整えた。


『魔法を試してみるか?』


「エアル、アルケー攻撃お願い!!」


「はーい」


「はいなー」


それぞれエアルは風で切り裂き、アルケーも高圧水で貫通させようとするが、オークの体は硬く深く傷つけることができない。

前に考えていた1つを試してみるか。


アルケーを呼び相談する。


「剣に水を纏わせる事出来る?」


「はいなー、できますよ」


アルケーが剣に触れたと思ったら、水が剣に絡みついているのが分かる。


「水を、振動させることは?」


「やってみる」


剣にまとわりついている水が波うっているのが、確認出来る。


「これで、やってみるか」


僕はオークに近づき、水を纏った剣で横腹を切り裂いてみた。

手に肉を裂く鈍い感覚が伝わってくる。

先ほどとは違い、横腹を深く傷付けオークの身体から青い液体が流れ出た。

オークの血なのだろうか?

剣に付いている水が超音波のように細かく震え、ノコギリのような役割をしていた。

普通に切るつもりで剣を振るったがオークに深い傷を負わせることに成功した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ