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234 ムラサメ対隠密部隊隊員

ムラサメさんと隠密部隊の一人は、街の屋根の上で戦っていた。


「お主、名前は?

謀反を起こしているのを自覚しているのでござるか」


ムラサメさんの問いに、隠密部隊の一人は無言のまま戦っていた。

普通の人から見れば、何か動いているが目で追うことは出来ないだろう。

それほど高速な戦いを行なっていた。

屋根から屋根へ飛び移りながら戦いは拮抗していた。

お互い長剣対長剣の戦い、 剣と剣がぶつかり合い、そしてまた離れる。


ムラサメさんは飛ぶ斬撃、『スキル飛剣』で五本の斬撃が隠密の隊員に向かって飛んでいく。

最初の三撃は難なく交わし、四撃目を剣で弾いた。

そして五撃目も弾こうと隊員は剣を構えていたが、五撃目の斬撃は剣をすり抜け隊員を襲おうとしていたが、咄嗟に隊員は体を捻って

交わし即死は免れたが、左手から肩まで深手を負い、左手をだらりとさせ、血がポタポタと流れ落ちていた。


隊員がムラサメさんの方を見てみると、ムラサメさんの持つ長剣が怪しく紫色に輝いていた。


「この剣は、拙者の名と同じで妖刀ムラサメというでござるよ。

この剣の特徴は、実体があって実体がない。

拙者の思い通りに実体化も存在を無くすことも出きるでござるよ」


隊員は、今の言葉を聞いて焦っていた。

実体が無いものを受け止めることも、防ぐ事も出来ない。

そう、躱すしかないのだ。


「では、行くでござるよ」


隊員は、だらりとさせた左手の痛みに耐えながら、右手に剣を持ちムラサメさんの攻撃を避けていた。

というよりは逃げていた。

ムラサメさんが近いて剣を振ると、隊員は逃げて次の家の屋根へと移って行った。


何度か繰り返しているうちに、隊員の顔は真っ青になってきていた。

左手からかなりの量の血が流れ出ているのだろう。

足も千鳥足となり、まるで酔っぱらいのような、多分意識朦朧としているに違いない。


隊員は、意識を失ったのだろうか。

その場で倒れ、屋根を滑るように落ちていき、屋根から地面まで落ちてしまった。


隊員は動けないようだが、死んではいなかったので動けないように、両手両足を紐で縛り隊員に回復薬を飲ませた。


『さて、他の所はどうなったでござるか』


ムラサメさんは長剣を背中の鞘に収めて、隊員を抱えて移動した。


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