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215 会議

「翔、来るのがおせ~よ」


「何で隼人がいるの」


「当たり前だろ、俺は白銀騎士団の幹部だぞ」


「いつから幹部になったのかな~、隼人くん」


隼人の後ろから声をかけて来たのはミレナさんだった。


「えっと、その~、俺にも多少の見栄が有りまして…」


「そんな事言っていると下っ端のままになっちゃうよ」


「そんな~」


隼人は、見栄を張るために出世を逃したようだ。

まあ、まだセレナさんやミレナさんと比べると隼人の実力はまだまだなので、幹部になるのは、まだ先になりそうだが。


「あ、皆、久しぶり」


僕はつい嬉しくなってしまう。

別れてから、まだ何ヵ月しか過ぎていないけど、もう何年も会っていなかったような気がした。

皆の顔を一人一人確かめるように見ていた。

隼人、海斗、博、紗耶香、恒明さん、潤。


「あれ、潤は何でここにいるの」


「ああ、それが自分の傭兵団を作ろうと思ったのだが、人が集まらなくてな。

今は、白銀騎士団の食客として騎士団に入れてもらっているんだ」


「いっそ、白銀騎士団に入れば良いのに、そう言ったんだぜ」


「だから言っただろう、隼人、僕の目指している団と何かが違うと」


「潤、何が違うか分からないんだろう。

それなら何処に入っても一緒だよ」


「だから…、」


僕は長くなりそうだったので、他の仲間と喋っていた。


「そういえば、僕のファミリの人達来てないかな」


「ああ、それなら、ほれ、あそこで飯食っているよ」


広い空き地に、沢山の天幕が張られていたが、その中心にいつもの宴会場が出来上がっていた。


これから戦争が始まるというときに、真っ昼間からお酒を飲んでいる人もいた。

お酒飲んでも大丈夫かと聞いてみたら、戦争行ったら死ぬかも知れない、だから心残りがないようにお酒をたらふく飲んでいるらしい。

ただの言い訳にしか聞こえないけど。


その宴会場の一角では大食い大会が始まっていた。

いつの間にかいる精霊達、アナンタ、エマ、ルークが席に座り、凄い早さで食事を口の中にかきこんでいた。


ルナは給仕係となり、皆の世話をやっていた。

テーブルの上に置かれた料理が次から次に無くなっていく。

見ているだけでお腹一杯になりそうだ。

その隣では、沙羅、ミディアが静かに食事を取っていた。


「僕は料理の手伝いをやってくるから、ラウサージュは座って食事でもしててよ」


「翔様、私も手伝いますわ。

妻として料理くらいは作れるようにならないとね」


「分かった。それなら手伝ってくれ」


「翔くん、ちょっと待って私達も手伝います」


「沙羅にミディア、ゆっくり食べていていいんだぞ」


「いえ私達も料理くらいは作れるようにならないと」


「分かった。それじゃ手伝ってもらおうかな」


宴会が始まる前に、料理を大量に作らないと、うちの家族が食べきってしまうから。

それに会議が終わって腹を空かせたセレナさんや、ラウージャも来るかも知れないから、その分余計に作らないと。


そして日が落ち始めた頃、会議が終わりお腹を空かせたセレナさんは戻って来た。


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