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20 二人の幼女

初めての狩りから一周間くらいたっただろうか、今日もクラスメイトだけのパーティーで狩りを行なっていた。

自分としては最初は血も見るのが嫌でなかなか獲物に攻撃を仕掛ける事が出来なかったが、今は何とか自分達が生きる為だと割りきって狩りを行なう事が出来るようになってきた。

そして無事にビッグボアーも狩る事が出来た。

体長3メートルの巨大な猪だったけど、皆の協力で隼人が囮になり木と木の間隔の狭い所に誘い込み、動けなくなった所で皆で襲いかかりビッグボアー討伐に成功した。

これで一つセレナさんからの依頼を達成出来て、何とか団員として認められたような気がしていた。

その所為かも知れないが自分では狩りもかなり上手くなり、パーティーでの連携もそれなりに出来るようになったと思う。

だけど隼人だけは、それだけでは足りないようで狩りから帰ってからも、ミレナさんとの特訓を受けているみたいだった。

僕は今まで帰宅部だったのであまり運動をしてなかった所為もあり、狩りに行って帰って来るだけでも、クタクタでもう動きたくないのに、更に訓練なんて僕には考えられない。

隼人が運動部だったので体力があるのか、それともやる気に満ち溢れているのか分からなかったが、そのおかげで隼人はレベル22、俺がレベル20、あとの皆はレベル12、精霊のエアルとアルケーは、レベル10になっていた。

ある朝、いつものように僕はエアルとアルケーと3人で、ベッドで眠っていた。

決して僕が精霊達を誘った訳ではなく、精霊達が一緒に寝ると言っていうことを聞かないからであって、流石に幼女に手を出すほど僕にやましい気持ちがある訳ではない。


『コン、コン』


「翔くん~、起きてる?開けるわよ」


と言って入って来たのは、沙羅だった。


めずらしく、今日は起きてこないから...」


「あ、おはよう、もうそんな時間?」


と返事して起き上がり、沙羅の方を見ると何故なぜか僕の方を見たまま固まっている。

そして次に出た言葉が、


「し、し、翔の...、ロリコン!!」


と叫びながら走り去って行く。

ロリコン?誰が?と起きたばかりで頭の回らない僕は思った。

急いで着替えて皆のいるリビングに向かうと、皆の冷たい視線しせんが俺に降り注ぐ。


「翔、お前、今日部屋に幼女連れ込んでるんだって?」


「いやいや隼人、いつもるだろう」


「え、いつも連れ込んでるの?不潔ふけつ~」


「翔くんって、ロリコンだったの?」


「翔は、まともに見えたんだがな」


「どこから、連れて来てるんだ?」


「親だって、心配するだろう」


クラスメイトがそれぞれ訳の分からないこと言っている。


「いやいや、何言っているの?

いつもみんなるだろう」


「いつも?」


「俺達が、気付いてないだけ」


「だから誰のこと言ってるんだ、祐太」


「部屋にいた幼女二人よ」


「部屋にいた二人...、え、見えるの?沙羅」


「見えてるわよ!、ロリコン!」


「違う!、何か勘違いしてないか?」


「何が違うのよ!」


「部屋にいた幼女は、エアルとアルケーだよ!」


いつもは見えないはずなのに見えるようになったという事なのか?

僕は精霊達を呼んで本当に皆が見えるのか試してみる事にした。


「エアル!アルケー!ちょっと来てくれるか」


「なに~、何か呼んだ?」


二人がリビングに飛んでやって来た。

入って来たエアルとアルケーを皆が暫く時が止まったかのように見ていた。


「皆、見えてる?」


「え、え、見えてるし、声も聞こえた」


「私達の事が見えてるって」


「あたい達の力が強くなったから~」


「髪の色が青い方がアルケーで、きみどり色がエアル。

今更だけど仲良くしてくれ」


「お仲間さん、よろしくです」


エアル、アルケーが挨拶する。


「よろしくね」


皆はそれぞれ挨拶を返していた。


「精霊って、可愛いわね」


「仲間が、いきなり増えた感じ」


「それよりかは子供が増えたみたい」


「やっと、精霊見れた」


エアルとアルケーは、ちょっと恥ずかしいのか、少しモジモジしていた。


「精霊は、ご飯は食べないの?」


「自然のエネルギーで生きているから、通常は食べなくていいみたい」


「ふーん」


「何だか、翔くんの子供みたいだね」


それはそうとロリコンと言った事について謝って欲しかったが、何事も無かったようにその件に関してはスルーされた。


「ところで翔くんと隼人くんはレベル20越えたけど、次の職業決めた?」


と沙羅が尋ねてきた。


「俺は剣士になったけど、剣がやっぱり格好いいよな」


と隼人が言う。


「僕は精霊がいるから、精霊使いにしようと思う」


「ぴったりかも、あとからでもいろんな職業に変更できるから、お試しでもいいじゃないの」


その時、玄関が開く音がする。

『コン、コン、コン』

「みんな、起きているかなぁ?」


玄関から入って来たのはミレナさんだった。


「あ、精霊さん、おはよう」


「ミレナさんも、普通に見えてますね」


「あ、本当だ!なんで?パーティーに入ってないのに驚き~」


ミレナさんが素直に驚いていた。


「もしかして私の精霊力が上がった?」


「いえ、精霊の方が強くなりました」


「な~んだ、折角、私の精霊力が強くなったかと思ったのに」


「ところで、今日は、何か用ですか?」


「あ、そうそう、今日は狩りを休んで一緒に隣の街に行こうかと思って」


「街ですか?」


「そうよ、今まで狩りで手にいれた皮や毛皮など売って日用品を買うのと、あと自分達で出来るクエスト探す事、そして、あなた達にもっと世間せけんのこと知ってもらおうと思って」


と言うことで、今日は隣にある街に行くことになった。

初めての街なので、どんな街でどんな暮らしをしているのか、とても楽しみだった。

だけどこの世界のお金を持っていない。

行くのは良いけど、せっかく行くなら何か買いたいと思うだろう。

ただ見るだけのウインドウショッピングなんてつまらない、そう思っていたら太っ腹のミレナさんが、それぞれにお小遣いをくれるそうだ。

僅かなお金だけど、これで何を買おうかと楽しみが増えた。




だんだん読んでくれる方が増えて来ています。

読んでくれるだけでも感謝、感謝です。

最近は書くのが楽しくなってきて、仕事中にずっとシナリオ考えて、帰って来てから書くようになってきました。

帰るとほとんど忘れてしまいますが、それでもシナリオが、浮かぶ限り毎日更新していこうと思います。

書く時間が少ないので、ちょっとずつしか書けませんがご了承下さい。

あと評価くださるとありがたいです。

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