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145 出発

ラウージャとの約束の7日間が過ぎたので、王都に向けて出発しようとしていた。

街の皆が集まり、見送りに来てくれていた。


「それじゃ、イマリさん、暫くの間お願いします」


「微力を尽くします、翔殿」


「隼人、潤、海斗、博、あとのこと頼むぞ」


「任しとけ」


「頼まれたら仕様がないな」


「ちゃんと帰ってこいよ」


周りを一通り見回すが、誰か足りないような気がしたが…気のせいか。

皆に別れを告げ、馬車に乗り込もうとした時、既に馬車に乗っている人がいた。

エマとルークは、暮らしていた村まで送るつもりだったからいいけど、さらに空、ルナ、ミディア、茜が乗っていた。


僕は馬車に乗ろうとしたまま、唖然あぜんとして固まっていた。


「な、何故、乗っているの」


「私は、薬草や野草を採取しながら合成の勉強をしたいから。

ほら見て、初級合成の本も買ったんだよ」


空が明るく返事を返す。


「私は、翔様のメイドなので翔様の行くところには付いていきます」


「ルナさん、屋敷のメイドはどうするんだ」


「大丈夫です。他の者でもきちんと対応出来ますので、私一人くらい居なくても大丈夫です」


「私は、翔様の婚約者なので翔様と共に行きたいと思ってます」


「ミディアさん、婚約者は別に形だけだから好きに生きていいんだよ」


「それなら、私は翔様と一緒に生きていきます」


「私は、翔様の秘書なので、何かあれば直ぐ連絡出来るように付いていきます」


「茜さん、連絡なら指輪で通信出来るのではないですか」


「はい、だから翔様の近くにいて何かあった時、指輪で街の人達と連絡を取ります」


「秘書という立場だと間違いでは無いけど、今回の旅は見知らぬ場所を行くから大変危険なんだよ。

皆を守れる保証は無いんだよ。

だから安全な街で待ってて欲しいんだけど」


「大丈夫ですよ、私達、長老から防護石ぼうごせきというのを貰ってますから」


「防護石?」


「はい、何でもこの街に防護壁を張っている術式と同じという事で、この石に魔力を込めると人ひとり分くらいの防護壁を発生するそうなので、私達のことは気になさらずいいですよ」


『はぁ』ついため息がついてしまう。

男性より女性の方がこんな時強いんだなと想ってしまう。

ここで無理にダメと言っても、あとから追いかけてくるパターンだな。

まだ沙羅とラウサージュをどうしようかと考えていたのに、更に人数が増えてしまった。


「その防護石は、予備は何個かあるか」


「ありますよ、壊れた時の為に何個か」


「それじゃ、二つほど貰えないか」


「どうするんですか」


「王都で待っている沙羅とラウサージュに渡そうと思って」


「わかりました、とりあえず二個渡しときますね」


「ありがとう。

それじゃ出発するか」


精霊達とアナンタを呼び、馬車を出発させた。

まずはお隣のサンピースによってセレナさん達に挨拶による


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