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135 出発まで残り6日

一週間で、何が出来るだろうか。

大まかな事は、それぞれに任せたが僕は何が出来るだろうか。


街を見回っているうちに気がついた事が二つ、まずは街に井戸が無いこと、小高い丘の上に街が作られている為か、近くの川から水を汲み、水瓶にそれぞれ貯めている。


もう一つが農作物が少ないこと、街の回りも森で囲まれているため、ほとんどが狩りとか森で採取されたもので、農作物は作っていない。

街で売られている農作物は、他の街で作られたものを運んで売られていた。

この街でも農作物を作らないと…、僕はこの二点を一週間で出来る限り改善しようと思った。


まず水問題だな、アルケーに指示を出す。


「アルケー、この街に地下水が通っているか分かるか」


「調べてみますね、ご主人様ちょっとお待ちください」


そう言うと、アルケーは霧のように消えていく。

暫くするとアルケーが姿を現す。


「ご主人様、この街の地下には水は有りませんでしたが、少し離れた山のふもとには地下水が流れています」


「ここまで水を引くことは可能か」


「時間がかかると思いますが、出来ると思います」


「あとは、井戸を何処に設置するか」


時間がおしい、誰かに頼むか、こういう時秘書がいると便利なんだけどな。

そんな所に現れたのは、孤児院のお母さんエリスだった。


「こんにちは、翔さん」


「これは、エリスさん、こんな所で会うなんて」


「そうですね、翔さんのお陰で子供達も元気に過ごしています」


あ、そうだ、子供達に頼むか。

子供達なら、いろんな所に入り込んで街のことも詳しいだろうから。


「エリスさん、お願いがあるのですが」


「何でしょうか、翔さんに頼まれると断れないのですが…」


「いえ、そんな難しいことではないのですが、子供達に井戸があったらいいなと思える場所を街の人に聞いて来て欲しいのですが、勿論、賃金は出しますよ」


「分かりました、でも賃金は要りません。

毎月支援して頂いているのに、お金を取るなんて、こういう時こそ手伝わせてください」


「ありがとうございます。

早速、お願い出来ますか」


「はい、今日中には報告出来ると思います」


井戸の場所は子供達にお願いするとして、アルケーに地下水を街中まで通すようにお願いした。

あとは農地だけど、水がないと作物も育たないから街と小さな小川の間にある西側の森を農地にする事にした。

森なので木が邪魔で、木さえ退ければ平野になっているので、農地としては最高なんだけど、念のため精霊達に森を切り開いて

も大丈夫か訪ねると、精霊はこんな所住まないから大丈夫と言っていたから、たぶん大丈夫なんだろう。


「ウェスタ、アナンタ、この辺りの木々燃やして」


「は~い、ご主人様」


「ダーリンの為に頑張りますわ」


焼き畑とかあるから、燃やしたら土地にいいのかな、詳しく調べておけば良かったと後悔していた。

一気に燃え広がり、森が炎とけむりに包まれる。

マップ機能で近くに生き物が居ないか調べながら、炎の広がりを確認していたが、ちょっと燃やすぎたかなぁ、その広さは○ィズニー

リゾート、ランドとシーを合わせた面積くらいだろうか。


あとは「エルダ、適当に土を混ぜて」


「はい、畏まりました。ご主人様」


焼き畑となった農地が、エルダによって耕されていた。

土地が広い分、時間がかかるだろう。


「エルダ、あと任せていいか」


「はい、大丈夫ですよ」


あとはエルダに任せて街に戻り、農地を活用してくれる人を募集しないと、不慣れな僕は、どうすればいいのか分からなかったので、

イマリさんに聞いてみることにした。


イマリさんの部屋を訪ねると、イマリさん家族に元貴族のラーデンさんがいた。


「イマリさんにちょっと聞きたいこと有りまして」


「はい、どういった御用ですか」


「農地を作ったのですが、その運用をどうしたらいいかと思いまして」


「そうですね、今いる農民で分配してしまうか、新しく募集して分配するか…」


「あの~、もし宜しければ私に担当させてもらえませんか」


割って入ってきたのは、横に控えていたラーデンさんだった。


「ラーデンか、確か農地改革を促進しておったな」


「はい、作物が沢山取れるように、農地や作物の品質改良、肥料など手掛けておりました」


「うむ、翔殿、ラーデンなら任せても大丈夫と思うがどうだ」


「イマリさんの推薦なら大丈夫でしょう。

ラーデンさん、任せていいでしょうか」


「はい、微力ながらご協力させて頂きます」


「それでは、農業担当としてお願いします。

きちんと賃金も出しますので」


「ありがとうございます」


「あと、翔殿、資金が足りなく悪化しております。

税金を上げるなどして対策をしないと街としてやっていけなくなります」


「資金については、だいたいの目星がついているので多分大丈夫です」


「本当ですか」


「なので、税金に関しては暫定として、未成年者の15歳以下には税金をかけない、そして所得に対して税金かけますが今までの半額でお願いします」


「だ、大丈夫なのですか」


「人が集まるまでです。

まず田舎なので、人口を増やさないと発展しませんから」


僕は、イマリさんとラーデンさんの自宅を資金に余裕ができたら建てると約束し、暫く我慢して貰うことにした。


あとは、秘書とお金の管理をする経理、財務の人間が必要だ。

ここで頼めるのは、やはりラウージャだろうな、早速連絡を取ると目星しい人が三人いるそうなので、早いうちに来てくれるそうだ。

住んでいる人なども把握しないと、住民登録とか必要かな、役場をイメージしてそれを再現していくことにした。


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