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133 オークション

朝から僕はあちらこちらに飛び回っていた。

思えば、この輝光石を換金するために王都に来たのに、換金せずに帰ったら何をしに来たのかわからなくなるところだった。

輝光石を買い取ってくれそうな所を、何軒か回り値段の高い所を探していたが、結局、ギルドで買い取ってもらった方が一番高かった。

『ギルドで買い取るなら、王都まで来る意味ないじゃん』

そう思いながら、ギルドに輝光石を預ける。


流石にギルドでも、今回のように大量の輝光石を扱ったことがないそうで、待合室でかなりの時間待たされた。


暫くすると受付をしてくれた女性と共に上の偉い上々だろうか、黒いスーツに髪をバッチリ固めた中年の男性が現れた。


「すいません、お待たせしました。

大量の輝光石の買い取りと言うことで、すべて調べましたが本物でした。

最近、偽物も出回っていますので確認させていただきました。

こちらの大量の輝光石はどちらから手に入れられたのでしょうか」


「それは、疑われているのでしょうか。

盗みとか強奪とか…」


「そういう訳ではございませんが、規則なのでお聞きしました」


完全に疑っているな、大量の輝光石を何処からか盗んで売りに来ていると思っているのだろう。

下手に嘘つくと、逆に疑われそうだから本当のことをいうか…。


「これは、最近発見された僕の領土にある鉱脈から発見された物なのです」


「僕の領土…ですか、もしかして領主様ですか」


二人のギルド職員は、先程までの威圧的な態度とは打って変わって、少し狼狽した感じになっていた。


「はい、まだ領主になったばかりですが、フルールイルをおさめている翔と言います。

お見知りおきください」


「こ、これは失礼しました。

翔士爵様でしたか、ご無礼な質問大変申し訳ありません。

輝光石は全部買い取らせて頂きます」


「なるべく高く買い取って貰いたいんだが」


「それでしたら、時間はかかりますがオークションに出品されては如何いかがですか」


「オークション?」


「はい、ギルドの内容として、まずはクエストの発注、依頼が有りますがその他にオークションや銀行も業務しております。

ギルドのある街ならネットワークで繋がれていますので、何処からでもオークションに参加出来ますし、銀行の施設も何処からでも利用出来ます」


「う~ん、それならオークションで出品を」


「畏まりました。手続きをいたしますので、こちらの書類に記入お願いします」


紙には、オークションに関係する注意事項が書いてあった。

内容は、高校生の時やっていたインターネットオークションと変わらない内容で、最低価格など決められるようだった。

どのくらいだろうか、輝光石が100個くらいあるから、再建費、人件費などいろいろ必要になるだろうから、高めで金貨10枚くらいか、また足りなくなったら取りに行けばいいし。

実際、価格など分からなかったので聞いてみることにした


「最低価格って、いくらくらいなのですか」


「そうですね、輝光石自体あまり出回らないし、見た感じ質もかなり良いので金貨100枚くらいで売れるでしょう」


「金貨100枚!」


「はい、なので最低価格はそれより少し下辺りがいいかと思います」


金貨100枚だと100個売れたとして、えーッとわかんないけど一気に資金が出来るな。


「えー、それじゃ、最低価格は金貨80くらいでいいでしょうか」


「畏まりました。

あと白銀騎士団でギルドカード作られてますが、銀行口座をまだ作られていないようですので、口座を作られて、そこにお金を振り込む形となります」


早速、僕は僕名義で銀行口座を作る手続きをした。


「あと、宜しければ、フルールイルの街にはギルドがないようですので、ギルドを作られては如何ですか。

ギルド会員とギルドの運営費として毎月金貨1枚かかりますが、あと建物はそちらで建てて貰う形になりますけど、ギルドがあれば便利だと思いますよ」


暫く悩む、確かにギルドがあれば便利だろう、銀行もあるし、傭兵達もクエストで来るだろうし発展するためには必要不可欠である。


「わかった、輝光石が売れたときギルドも建築しよう」


「ありがとうございます。

その時は、こちらから伺いますので宜しくお願いします」


ギルドを建てることを約束しギルドをあとにする。

大きめの馬車を用意して、元貴族、捕まった人達を迎えにいった。

念のため、捕まった人達にフルールイルで生活して貰うこと、奴隷にはしないし、最低限の生活は保証するし、家も取り敢えず共同生活になるけど用意することを伝えている。

他に行くところがないから、皆はそれで納得してくれていたが、一人だけ獣人の子供だけが、納得せず一人で大丈夫だから旅に出ると言っていたが、


「盗賊に捕まっていたのは誰だ」


と言うと、言い返せなくなっていた。

だから、暫くフルールイルで暮らし、近くのダンジョンなどあるから、鍛えてレベルを上げてから、旅に出ろと説得した。

渋々(しぶしぶ)だが、フルールイルについていくことになり、全員馬車に乗りフルールイルに出発した。


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