始まりの地
空中戦艦の降下が止まり、船は前進し始めていた。
地形を見ながら安全に着陸できる場所を探しているのだろう、サフラン王子がテキパキとヘイ達に指示を出していた。
土砂降りの雨の中だが、時折、雷が轟音と共に光り、その明かりでうっすらだが地形を見る事が出来た。
結構、地上ギリギリの所まで降下していた事に今になって気づいた。
そして空中戦艦は彷徨いながらも、着陸する場所を見つけたらしく、直ぐに着陸態勢に入り、『ゴゴゴゴゴゴ』という不気味な音を立てながら着陸した。
地面に着いた事で兵士達は安心したのか、一気にだらけていたが、そこは兵士に厳しいサフラン王子は、早速、地上の周りを安全かを確認する為の部隊と空中戦艦を修理する部隊、そして緊急事態に備えて待機する部隊とに別れた。
外を周る巡回班は雨の中大変そうだけど、修理する部隊もDルームからネイロ国に行き必要な部品を集めて持ってくる。
部品交換や穴やヒビの修理を行っていた為、至る所から火花が飛び散っていた。
修理する班も大変そうだ。
1番楽なのは待機班かと思ったが意外と大変そうだ。
他の兵士が働いている為、食事の用意や洗濯など家事全般を行っていた。
それぞれ役割分担があるようだ。
修理には、まだかなりの時間がかかりそうなので、その間、僕は外へ探検に出かけようとしていた。





