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天竜族の里
『ガチャ、ガチャ』
脛当てを着けてみたが何の変化も無い。
着けたのは良いけど、こんなブカブカの脛当てなんて逆に邪魔になって戦闘に支障をきたす。
「やはり、僕でも無理みたいですね」
「おかしいな…、その指輪を付けているなら、主に選ばれると思ったのだがな」
「指輪?」
僕の付けている指輪といえば、この異世界に来た時にもらった僕を証明する為とその他いろんな機能の付いた指輪と覇王の指輪と呼ばれる物だけだった。
普通の指輪は誰もが持っているからこの指輪ではないだろう。
指輪と聞いてピーンとくるのは覇王の指輪。
しかし、覇王の指輪は神器として扱われているらしいが、もしかしてこの脛当ても神器なのか。
そう思った瞬間、脛当てを外そうとしたが一歩遅かった。
突然、僕の足にフィットするかのように吸着して、僕の足の形に隙間なく密着した。





