永久の絆~白~
胸元のリボンを握りしめる
瞳の裏で泣き叫ぶ 影の自分が暴れるのを
鎮まれ 鎮まれ この心
牢獄の奥へ突き飛ばせば
渇いた笑いが零れ落ちる
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規則を守った長めのスカート
良い子を演じていれば大人は必ず守ってくれる
だけど、何故だろう
孤独は深まるばかりで
クラスメートは拒絶して 嫌いって
助けてくれよ
声も出せない自分に代わり
牢獄の影が刃を振るう
分離したもう一人の自分
戯れる
酷く優しい時間に
罪悪感も他人のせいにすれば
もう泣かなくていい
そんな歪みに甘えてるのだ
放課後は一人で勉強して
夜は漫画でも読んでいようかな
それでいい、それでいいよ、と
影は言う
いつしか牢獄に住んでいるとも気づかずに
自分のことすら何も知らずに
疲れた、と
下校時刻もまだ来ない真昼の逃亡
突然、戦うのを止めたいと
ナイフを捨てて 牢獄に戻って
蹲って泣くから
あの強い君が泣くから
ごめんよ……
覚悟を決めて手を差し出す
「足が震えているよ」と笑う君に
「一緒に行くよ!」
久しぶりの笑顔は引き攣っていた
けど、初めて握った君の手は
思ったよりも小さく弱い
愛しいほどの温もりが勇気をくれる
そんな気がした
日々、それぞれの戦いを終えて
夜は互いの鼓動を子守唄に
声を殺して泣いて 慰め合い ひっそりと笑い合おう
この未来に夢を描いて
さあ、行こう
永久の先まで