せまりくる修羅場
「おはよう、凱斗」
凱斗が目を覚ますと、ベットの横に従妹楓花がいた。
「何でいるんだ?楓花?」
「好き、だから?」
唐突な告白に思わず赤面する凱斗。
「な、何いってんだよ」
「これは、本心、だよ?」
楓花はキョトンとしている、なぜ告白しているのにこんなに平然なのだろうか。
「凱斗、起きてる?」
ドアのノック音が聞こえる。
「まずい、葵だ、隠れろ楓花」
慌てて楓花を隠そうとする。
「じゃあ、凱斗の中」
楓花は凱斗の服の中に潜り込む。
「入るわよ」
扉が空き、葵が入ってくる。
「凱斗、まだ寝てるの?」
葵の手が布団へ伸び、凱斗の布団を引き剥がす。
「なっ!?」
葵が布団を引き剥がした時、見えたのは、凱斗の服の中に入っている楓花だった。
「な、ななな何やってんのよ!?」
「凱斗に添い寝してたの」
「だ、だからって、服の中なんて」
楓花の答えに更に激昂する葵。
「わ、私にもさせなさい!」
「・・・は?」
葵の言ってることがわからなかった。
「だから、私にもしなさい!」
「いやいや、落ち着け、葵!」
家を出て、高校へ向かう。
周囲からは嫉妬の視線が痛い。
「凱斗、お昼は屋上で食べるわよ」
「わかった」
昼ごはんはいつも葵に作ってもらってる。
「私も、お弁当、作って来た」
「楓花も作って来たのか?」
「うん、凱斗に、食べてほしくて」
「ちょっと!勝手に私の凱斗に餌付けしないで!」
「俺は誰の物でもないし、あと餌付け言うな」
「じゃあ、どっちのお弁当が美味しいか、勝負」
また修羅場になりそうだ・・・。
そして、一瞬で朝の授業が終わり、昼休み。
「じゃあ、私のお弁当、食べて」
楓花の弁当はおにぎり、プチトマト、卵焼きという、可愛らしいメニューだ。
「いただきます」
まず、卵焼きの味を確認する。
「ちゃんとできてるじゃん、うまいぜ」
すると、楓花の表情が笑顔になり、
「凱斗に喜んで貰えて、良かった」
「今度は私の番よ」
葵の弁当は、唐揚げとサラダが少し入った、いわゆる唐揚げ弁当だ。
「んじゃ、いただきます」
唐揚げを1つ食べる。
「安定のうまさだな」
「だよね?私のお弁当が一番よね?」
「どっちが美味しかった?」
「両方うまかったぞ?」
「両方じゃダメ、どっちかなの」
「じゃあ、相討ちで」
「えぇー」
「凱斗の、匂いだ」
何者かが凱斗の布団の匂いを嗅いでいる。
「でも、女の匂いがするな、なんでだろ?私が居ない間に何があったんだろ、浮気かな?」
「だとしたら、許せないな」
このあと、かつてない程の修羅場になるのは、まだ凱斗は知りもしない。
どーもミカエルです。
昨日は投稿できませんでした。すみません。
言い訳を言います。アニメ観てたら時間を忘れてました。あとラノベも読んでました。ラノベは普段から読んでるんだけどね。
これからは、できるだけ毎日投稿します。