ラブレターはやっぱり修羅場Ⅱ
5時間目の地獄のような体育を終え、なんとか6時間目もなんとか乗り気り、放課後。
いつも通り、スーパーに寄り、家に帰ろうと思い、下駄箱を開けると1通の手紙が入っていた。
「ん?」
手紙を取りだし、裏を見るが差出人の名前は書いてない。
書いてないが手紙の開け口にハートのシールが貼られていた。
「これは・・・まさか・・・」
大体予想はつく。だが、果たして凱斗の思っているあれ、ならば絶対に皆には見せれないと思い、すぐさまポケットにしまい帰路についた。
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とりあえず、美月姉にはバレることなく、自室の椅子に座り例のぶつの中身を確認する。
(なんか緊張するな・・・)
ハートのシールをはがし、中を見ると1枚の紙が折られた状態で入っていた。
そしてその手紙を取りだし、中身を拝見する。
こういう時、時限爆弾を解除する時のような緊張感はなんなのだろう。
その手紙を見てみると・・・
朝桐凱斗君へ
先日、助けてもらいありがとうございます。
あの時私を不埒な輩達から守ってくれたことは忘れません。
そのあとも学校で何度か喋ってとても楽しかったです。
あなたは他の女の子といつもイチャイチャしてる。
だから気持ちを伝えるのが出来なかった。
以前、駅のホームに居たよね?
その時、4人の女の子に囲まれてた。
それがとても許せなかった、私もあなたが好きなのに。私だけあなたを抱きしめられなかった。
もう我慢できない、だから言います。
私はあなたのことが好きです。
佐倉 香澄
この内容だった。
たまに話す女友達の一人が自分の事を好きだっただなんて。
今、凱斗の感情は恐怖という気持ちに飲み込まれていた。
なぜか、そう、手紙を読んでいるのは凱斗の他に二人いるからだ。
「で、凱斗、これはどういうこと?別の女からラブレターもらってる見たいだけど」
絶賛お怒り中の我が姉、舞冬がソファで足組みしながら床に座っている凱斗を見下していた。
「有罪」
一言で判決を下したのは、こちらも絶賛お怒り中の楓花。
普段から表情が乏しい楓花も今は相当不機嫌である。
「絶対に恋仲にはならないでね?わかった?」
「え・・・あ、あぁ、わかった」
あまりにもはっきりしない答えに舞冬がもう一度聞く。
「絶対に、恋仲にだけはならないで、絶対よ」
「凱斗、まさか、佐倉さんのこと気になってるとか言わないでね?」
今度は楓花が質問する。
「気になってるっていうか、いいなーぐらい?」
と、凱斗が発言すると二人の顔つきは剣呑な眼差しに変わり、
「私の凱斗私の凱斗私の凱斗私の凱斗私の凱斗私の凱斗私の凱斗私の凱斗私の凱斗私の凱斗」
舞冬はぶつぶつと呟き始め、
「凱斗のバカ、凱斗のバカ」
楓花は小声で呟きながらソファに置いてあるクッションを無言で殴り始めた。
「ちょっ、二人とも落ち着いてくれ、何も俺は別に好きっていう訳じゃなくてだな」
こんなことは、まったく聞いてもらえず、この妙な時間が約1時間続いた。




