姉と遊園地デート(一泊二日)Ⅴ
「そうだ、舞冬姉、これ」
さっき凱斗が買ったストラップの1つを舞冬に渡した。
「これ、私にくれるの?」
「服を貰ったからお返し、それと今日楽しめたお礼」
照れくさそうに、頭をかきながら言う。
「ふふ、ありがと」
と、こんなに、良い雰囲気なのだが、周りの非リアの男達は凱斗に嫉妬の視線を送っていた。
「舞冬姉、用が済んだらここを去りたい」
凱斗にとって、嫉妬の視線の中舞冬と楽しくいられる気がしない。
「そうね、私も楽しくいられる気がしないわ」
二人は急いでそこから離れ、部屋に戻った。
「夜はパレード的な物もあるらしいが、どうする?」
すると、舞冬の目が輝き出した。
「行く!絶対に行く!」
「急にどうした?」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
凱斗と舞冬はディナーを終え、パレードが行われる場所に向かっていた。
夜になってもあまり人は減らず、凱斗は嫉妬の視線を舞冬は下心のある視線を浴びていた。
なので、出来るだけ、光のない道を通っていた。
「そろそろ始まるわね、パレード」
舞冬はワクワクとしている。
と、道の向こう側からワァァッと歓声が上がった。
「始まったみたいね」
そして、だんだんと暗い道を照らす光の塊のようなものがこっちに向かってくる。
「凱斗、来たわよ!」
今の舞冬は無邪気な子供だった。
(こんなに無邪気な舞冬姉は久しぶりだな)
「凱斗」
と、舞冬が体をこっちに向けて、言葉を続けた。
「今日は私のわがままに付き合ってくれてありがと、それと・・・」
「私は凱斗が好き、大好き、弟としてじゃなくて、一人の男の子として、好き」
そんな、舞冬が凄く綺麗で、血が繋がっていなかったら、付き合っていたぐらい魅力的に見えた。
それでも、現実は残酷だ。
異性として見えた時間は儚くも消え、凱斗の目に写る舞冬という少女は一人の大切な姉に変わっていった。
「あ、今答えを出すのは辞めて、今私がどんなに積極的に言っても凱斗は良い答えはくれないと思うから」
どうやら、舞冬は全てお見通しのようだ。
「私はまだ振り向いてもらうために努力するから、覚悟してよね、凱斗」
その小悪魔的表情は凱斗の顔を赤く染めた。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
時刻は7時30分、舞冬は昨日買ったTシャツを着て、(昨日、凱斗に指摘された通り下着の色は白にした)凱斗のベッドに片足を乗せて、凱斗の耳元に囁いた。
「凱斗、愛してる」
さすがに恥ずかしかったのか、少し頬を赤らめ、額にそっとキスをした。
どーもミカエルです。
10月が始まりました、もう完全に秋ですよ秋。
みなさんは何かしますか?ちなみに僕はたまってるラノベを消化します。
あとアニメも消化しなきゃ・・・




