貧しくても さみしくても
掲載日:2025/10/19
その家は とても貧しくて
そのことは その家のねこだって
じゅうじゅう承知しています
だから おもちゃを買い与えてもらえないことも
ねこは ちゃんと理解できていましたし
がまんも できていました
でも
やっぱり
さみしい
夜 ひとりで寝るときなんかは
とくにさみしい
それで ねこは
考えました
ねこは
自分のしっぽを
やさしく抱きしめました
かわいいぬいぐるみであるかのように
だいじに だいじに 抱きしめました
しっぽをかおに ふぁさふぁさしたりしました
その夜
ねこは
ひさかたぶりに
笑いながら眠りにつきました




