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1話:新しい学校…
「はぁ…。ここが今日から通う学校かぁ…」
俺、赤井健翔はぽつり、とつぶやいた。
校舎を見上げる。校舎は、俺を嘲笑っているようだった。
「…健翔、ちゃんとするのよ」
母さんにこう言われる。
「うん」
俺は小さくうなずいた。
「お母さん、健翔君。……最後に言っておきますが、ここの学校は、そのぅ……教室がかなり荒れていたりします」
メガネをかけた先生が、こう言った。
「何でですか?」
俺は、興味本位でこう聞いてみた。
「若干問題のある生徒がいるもんでして…」
メガネをかけた先生が苦笑いした。
……なんか怖いところに来た気がする。
「では、教室まで案内しますよ、赤井君」
メガネをかけた先生の横顔が、老けて見えた。