8話:学校でずいぶん違う……
俺はそのあと少し山崎と話をした後、河原を立ち去った。
「赤井、さっきのが俺のダチさんの一人な。ガチでいい奴だから。…まぁ、ただ手に負えない部分もあるが」
野田がこう説明してくれる。
「…手に負えない、って?」
俺は野田にこう聞いた。…やっと野田にも慣れてきた。めでたしめでたし。
「ん? それはな…もうちょっとしたら多分わかるさ」
む…余計にわかんねぇ。
「んで、山崎は俺のダチさんの一人な。あとは、今日塾やらなんやらで忙しいらしい。…んー、一人暇そうなのがいるな」
「…はぁ」
なんやかんやでもう暗くなり始めていた。…ん、忘れてた気もするけど、今は冬。そして俺は中2。
「赤井、行ってみるか?」
野田が俺の顔を覗き込んでくる。
「あー…もう今日は帰るわー。ありがとな、野田」
「そっか。じゃあな!」
野田は俺の肩をポン、と叩いてから、笑顔で帰って行った。
「ふぅ…俺も帰るかぁ」
俺は大きく背伸びをしてから、ゆっくり帰ることにした。
次の日。
転校してから2日目。
俺は、この学校の真の姿を目の当たりにすることになった。
それは――、
授業が授業になってない、というね。なんかすげぇ状況だった。
…俺は…なんかいろいろと大丈夫なのだろうか…。