全肯定してくれるヒロインは、お好きですか?(15-2)
その姿まるで慈母の如く。然し、答えてはくれない。
「気に入って貰えて良かったわ」
堅焼きビスケットを検めるエシュにも、彼女は微笑みを崩さない。
だけど、許されるなら今だけ他人でいさせてくれ。そんなことを思った矢先、隣で咀嚼音が響いた。
「初めて見るものに興味を引かれるみたいです」
「そう? 好奇心いっぱいで勉強熱心なのね。誰かに似ていると思わない?」
彼女の紅い虹彩の奥に潜む瞳が、真っ直ぐに僕を射抜く。
「一番気になっていることから話しましょうか? この肌の色について」
やはり彼女は知っていた。いったい何者なのだろう? なぜ、下層街で読書会を開いていたのだろうか?
「私も昔は同族と同じ色だったわ。けれど、ある時を境に今の色に変わったの」
僕は身を乗り出すように耳を傾けた。それとは反対方向から、堅焼きビスケットを噛み割る音が響く。
「皮膚病ではないから安心して。この肌を理由に迫害を受けたり、国を追われることもないわ。私が保証する」
最後の一言が妙に引っかかった。慎重に言葉を選んでいるような感じだ。
「僕の身体に何が起きたのか、原因を教えてください」
彼女は困ったように視線を泳がせる。
「話すと長くなるのよ」
それは、話せない理由がある時に使う常套句だ。
広間にいるのは彼女と三人の給仕。エシュなら多少強引な手段で情報を引き出せる。
果たして、そうするだけの価値はあるのだろうか?
最強の切り札はある。だけど、制御できるとは限らず、拒否された場合の不利益がデカイ。
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肌の色が変化した原因は?
1. 日焼けしないから白肌デフォは当然。
2. ストレスじゃね?
3. 書き者の性癖。
4. 他キャラとの差別化でしょう?
5. チート覚醒して無双だろう?
※弁解させてください。書き者は『ダークエルフ物語』が好きです。




