環境美化活動にご参加いただいた皆様、大変お疲れでございますね。誠に有難うございました(間3−3)
お忘れ物のなきよう、お気を付けて、お帰りくださいませ。
動けない仲間に肩を貸しながら、刺客は散り散りに引き返して行く。
彼らの雇用主は、今回の結果報告を受けても狩りからは手を引かない。国と一族の存続を掛け、二大勢力の頭目が競って狩りを命じているとなれば、一方のみを説得して諦めさせるなど困難だ。
リーダー格の男の《声》からも、そんな情報を聞き取った。
男は周囲の警戒を怠らず、遠ざかる《声》を追った。そして、その中に混じる「柔らかな声」を探し当てる。それは、先程まで行動を共にした白銀の髪の女の《声》であった。
彼女は身体に明確な損傷もないまま、人通りの多い場所を目指している。
無事に街へ入ったことを確認し、男は微かに意識を緩めた。彼女の知識と知性は、今後も貴重な情報をもたらすだろう。彼はそう認識していた。
男は、ゆっくりと身を翻し、「神の古泉」へ繋がる北門を潜った。
細長い階段を降りて行くと、緑豊かな地底湖の畔が彼を迎え入れる。水底から湧き上がる光は、暗闇に慣れた眼にも瞬いて見せた。
足指の隙間に、水を含んだ苔の感触が纏わりつく。湖畔を巡る岩壁の苔は重い足音を静かに吸い込み、足跡を際立たせ、程なく元の形状へ戻って行った。
彼の意識は、湖の底から湧き上がる青白い光と、そこに響く生命の《声》へと向けられる。その傍で、眠りから覚める《声》を確かに捉えた。
以前は戦闘の後に、抗い難い程の渇きと空腹が襲った。今回も同じことが起これば、再び恐怖と苦痛を植え付け、それによって、どれ程の不利益を被るかは予測不能だ。深刻な怪我を与える危険も、全くないとまでは言い切れない。
暫く様子を見るべきだろうか。或いは、予め何かを腹に入れておくか。
古泉の湧き水で事足りるならば、それに越したことはない。あの場所へ戻る前に、少し様子をみるか。
お寝坊な『あの子』が目を覚ましたようです。
ヒロインを呼び戻しますか?




