第17話 クラス対抗戦
【クレオ視点】
クラス対抗戦の日になった。
僕は作った武器と防具をカバンの中に入れて魔族初等学校の中庭に向かう。
「ホッホッホ良い天気で何よりですねぇ。では始めるとしましょう。ルールは何でもありですが死人は出さないでくださいね中庭の掃除が大変になりますからねぇ。それではクラス対抗戦一回戦第一試合、1組対8組初め」
「いきなり俺たち最強の1組と当たるなんて1人多い8組だとしても全然余裕だぜ」
目の前の男はニヤニヤと笑みを浮かべながら宣戦布告してくる。
「よろしくお願いしますね」
僕は顔色変えずにいう。
内心でお前のその顔歪ませてやるからなと思いながら(笑)
左のリザードマンに剣と盾と防具一式、右のオークに槍と盾と防具一式を持たせ、中央のゴーレムに防具一式を持たせて配置し、上空を飛ぶハーピーに木の爪を持たせ、木の弓矢を持つスケルトンとブーメランを持つゴブリンを乗せて飛ぶ飛行部隊を配置し、コボルトには木の短剣を持たせて潜伏させ、ボムとスライムの魔法部隊の護衛に木槌と盾と防具一式を持たせたオーガを配置した。
僕は指揮に徹底する僕の魔法も僕の弓もここだと死人を出しかねないので封印だ。
結果だけ言うと圧勝だ。
圧倒的高所から飛び交う矢とブーメラン、突撃してもゴーレムが食い止め左右からオークとリザードマンに殴られる。
それを潜り抜けてもオーガを相手にしている間に飛んでくる魔法でジエンドだ。
はっきり言って陣形も知らぬ突撃だけの魔族共の散漫な動きだ。
見どころなんてあるわけない。
向こうの隊長を務めたナーガの歪める顔は最高だったぐらいか。
勝ち抜き戦で戦闘不能になったものは次戦には出られない中僕たちの組は1人も欠けることのない圧勝だ。
「ほほぉ、一組がフルボッコですか〜ゴレオン先生指導不足じゃないですかぁ」
「フン、貴様の指導が無い分8組が伸び伸びできた成果であろう。実に素晴らしい動きだった」
「キィー負け惜しみですかな。ホッホッホ」
「フン、何とでも言うが良い。とっとと準決勝の合図をしたら如何かな」
「言われなくてもわかってますがねぇ。準決勝第一試合2組対8組始め」
オメェらのくだらねえ会話聞こえてんだよ聞耳とか言うスキルでよ。
次の相手はグールにマミーだと。
「ぐへへ〜食い物たくさんだ〜」
「貴方達もミイラにしてあげましょう」
「独特な宣戦布告ですね。よろしくお願いします」
先ほどと同じ陣形ではつまらない。
今度はゴーレムの土魔法で高台を作りその上にスライム、ボム、スケルトン、ゴブリンを配置し、ハーピーにはコボルトとオークを乗せて飛び上がらせ、ゴーレムとオーガとリザードマンの巨体トリオには高台の前で仁王立ちしてもらった。
今度も結果だけ言うと圧勝だ。
突っ込んでくるグールやマミーに4箇所の高台から魔法や弓矢やブーメランが飛んできてどんどん倒れる。
逃げようとしたマミーのところにはコボルトが現れ短剣で処理する。
ハーピーの背中からは手槍を装備したオークが投げる。
ハッキリ言う、我が軍は圧倒的ではないか(笑)
「ほほぉ〜2組も負けてしまいましたね〜ゴレオン先生」
「くっ。今回も見事な動きだった」
「負け惜しみですかぁ〜指導不足のゴレオン先生」
「煩い次は俺の組が勝つとっとと決勝戦を始めろ」
「はいはい分かりましたよ」
だからオメェらの会話ダダ漏れなんだよ。
でももう決勝戦か。
あっそうか同時進行で進めてるからどんな勝ち方をしたか知らないもの同士なのに俺はいちいち組み替えてたのか。
でもそっちのが面白いし色々試せるから良いよね。
「決勝戦8組対3組始め」
ラミアにサキュバスだと。
「はぁーい正直8組がこんなに善戦するとは思わなかったわ」
「まぁ私のチャームの前では何もできないでしょうけど」
チャームは厄介だなぁここは1発チャームにかかりやすいフリでもして僕にターゲットを向けさせるか。
「こっこんな美人さんが相手なんて、ど、ど、どうしたら良いの〜」
この対抗戦のもう一つの勝ち方、相手の隊長が降伏すれば終わりというのを狙わせよう。
サキュバスさえ僕が仕留めて仕舞えば何の問題もないのだから。
今度はゴーレムの土魔法で動く泥人形をたくさん作り、前線に張り巡らせる。
要は囮で死地に誘引する。
誘引されたラミア達の一掃をゴーレムとオーガとリザードマンとオークに任せ、うちのお色気担当妖艶なコボルトには隠密からの暗殺、まぁ気絶だけどね(笑)
今回はハーピーにも急降下アタックなどで暴れてもらい。
土の大きな高台にはスケルトン、ボム、スライム、ゴブリンを配置して四方八方に魔法や弓矢やブーメランで攻撃。
さぁいっちょやりますか。
開始早々サキュバスが僕に向かってきた。
「はぁーいこの戦い頂きよん」
「釣られてくれてありがとう。僕そもそもチャームには元々耐性あるのよ。だからホントごめんね。可愛くて綺麗なおねぇさん」
「えっ」
チャームが効いていないのに僕に急に抱きしめられ戸惑っているサキュバスの耳元で囁く。
「角も羽も綺麗で可愛いね。こんな形じゃなければ惚れてたのに残念だなぁ」
やっぱりだこのサキュバス、チャームの効いていない相手からの不意打ちに全然慣れていなかったらしくヘナヘナとその場で崩れる。
僕は崩れたサキュバスに遠慮なく手刀を放ち気絶させる。
戦場を見回すと意外と土の泥人形達が善戦してラミア達をゆっくり死地に引き摺り込んで殲滅に参加していた。
「それまで、優勝は8組」
「よくやりましたねぇクレオ。俺の教え方が上手だったからですね」
「チッ」
「どうかしましたか?」
「ハァ〜テメェのクズみてぇな教え方で成長なんかできると思ってんのか?あぁテメェの頭はお花畑か何かか?この勝利はなみんなが考えて動いた結果なんだよ。テメェのクズみたいな教えで誰がこんな動きできるんだよ。何でもかんでも自分の手柄とか思ってんじゃねぇぞクズ」
僕は全てを吐き出した後やっちまったと思ったがいっちまったもんは仕方ない。
「ホッホッホクレオ君はどうやら興奮冷めやらないようですねぇ。そこまでいうのなら貴方にはランスホース帝国との最前線の土地を任せるとしましょう。勿論誰も居ないので1人でですがね。毎年攻めて来る野蛮な国です。貴方のような血気盛んな若者が防いでくれるというのなら願ったり叶ったりですよホッホッホ」
「ドラゴレアム丞相に対し口答えした僕に寛大な御処置誠に痛み入ります。謹んでその任お受けいたします」
人目を気にして寛大な感じにしつつもキチンと最前線の土地を押し付けて来るあたり、そこで死んでくれれば狙い通りと思ってるんだろうが残念だったなぁどうやって魔王から離れようか考えてたがこれならこちらも願ったり叶ったりだ。
要は向かって来るランスホース帝国とやらを叩いてやれば良いんだろう。
やってやろうじゃねぇか。
ここまでお読みくださりありがとうございます。




