第14話 貴族勢揃い
【クレオ視点】
エルフェアリーナ王国での盛大な酒宴から数日後、ラーキア城に王侯貴族3家のツェペリ家党首トーマス・ツェペリ、バートリー家党首のナターシャ・バートリー、パウル家党首のジール・パウルと諸侯貴族5家のそれぞれの党首とその令嬢が来年10歳の成人を迎える僕クレオ・ヴラッドにお祝いの言葉を述べに参上した。
これも僕が隷属の首輪を解除し魔王の監視が実質無くなったことにより貴族たちが公にレオンダイト父様と会えるようになったからである。
「レオンダイト様、長い間の無礼貴族を束ねる者として深くお詫び申し上げる」
「何を言っているトーマス、お前たちが僕に対し不遜な態度を取ったことが吸血鬼を存続させることに繋がり、僕もこうしてクレオにも会えた。感謝こそあれど恨んだことなど一度もない。アーロンの作戦に乗ったお前たち全てが我にとっての誇りだ。今日は全員でクレオに会いに来てくれてありがとう」
「はっ。では皆々様クレオ様に会うのは初めてであろうそれぞれ挨拶をさせていただくとしよう」
トーマスさんがレオンダイト父様の言葉に深く感謝し貴族たちに向き直りそう告げた。
それぞれが僕の元に来て挨拶をする。
「こうして会うのは初めてですなぁクレオ様。トーマス・ツェペリと申します。バルバラから何度か話に聞いておりましたがなるほどたくましくなられましたなぁ」
「トーマスさん初めまして。丁寧な御挨拶痛み入ります。バルバラ叔母様にはこちらこそ大変お世話になっております」
「今後は娘ともどもよろしくお願いいたしますぞ」
「おっ初めましてレオン坊ちゃんの子供ってことはクレオ坊っちゃん坊っちゃんだな。わっちは王侯貴族の1つバートリー家のナターシャさ。ナターシャお姉さんとでも呼んどくれ」
「初めまして。ナターシャお姉さんは豪快な方ですね。坊っちゃん坊っちゃんは長いのでクレオ坊やで良いですよ」
「そうかいならお言葉に甘えようかねぇ」
「クレオ様、初めまして。ウルファスから話を聞いておりました。某はパウル家党首ジールと申します。ウルファスは弟子になるのでクレオ様は某にとって孫弟子になりますなぁ」
「ジールさん初めまして。ウルファス先生よりお聞きしております。武器の扱い方に関しては右に出る者がいないと」
「それはちと過大評価ですなぁ。某ですら扱えない武器も広い世界見回せばあるでしょうからなぁ」
王侯貴族の3人の挨拶が終わると次は諸侯貴族が挨拶をする。
「初めましてクレオ様。レスト公爵家のシュタイン・レストと申します。我が娘ミレーネから話は聞いております。凛々しさと逞しさを併せ持つ素敵な御仁だと。こうしてお会いでき恐悦至極にございます」
「いえいえこちらこそミレーネ叔母様にはリッシュ城にて、身の回りのお世話をしていただき感謝しております」
「ハハハ、クレオ様を見てまた子供が欲しくなったらしくて最近励んであるそうですよ。ガッハッハ」
「初めましてクレオ様。フォン侯爵家党首のオルドーと申します。隣にいるのは今年20歳になる孫娘のシャロンです。もし良ければクレオ様の嫁の1人としてどうですか?」
「おじじ様ったら何言っておりますのクレオ様が困惑しちゃってますわ。初めましてクレオ様シャロン・フォンです。何かご入用の際はなんでも揃うよフォン商会をよろしくお願いしますね」
「ハハハ、しっかり者のシャロンさんが切り盛りしているのならフォン商会は安泰ですねオルドーさん。それにシャロンさんにはどうやら心に決めた方がいるんじゃないですかね?そんな気がします」
「えぇ実はそうなんです。それに実は妊娠していて近々結婚する予定です」
「えっそうなのかい?そんな話聞いたことが無いが」
「おじじ様に話すと反対されるからですわ」
2人で言い合いになってしまった。
「失礼するよ〜。初めましてクレオ様。サンド伯爵家党首のウィッチだよ〜。サンドウィッチで覚えてね〜なんつって〜」
「ウィッチお姉さんは面白い方ですね。サンドウィッチで覚えますね」
思わぬ現実世界で最も慣れ親しんだ食べ物で吹き出してしまった。
「そんなに笑ってもらえて良かったよ〜。クレオ様は笑顔がよく似合うね〜。これからよろしくね〜」
「はい」
「初めましてクレオ様。ナスタ子爵家党首のエドだ。隣にいるのは娘のメル。クレオ様に会うのは2度目だそうだが緊張しているようだ」
「めっメルです。お久しぶりと言ってもあの時は赤ん坊でしたから覚えていらっしゃらないでしょうね。改めましてメル・ナスタです。お願いがあり付いて参りました。アタイをクレオ様のお側に置いてくださいませんか?歳が25ではダメですか?」
9年前の赤ん坊の時に会った時には見た目が派手なギャルだったが今は清楚な感じで全然わからなかった。
それに前の派手な方が似合っていた。
「エドさん初めまして。これからよろしくお願いします。メルさんのことはよく覚えていますよ。派手な服装で金髪のツインテールの髪、爪にネイルアート、メイクも派手派手でしたね」
「あわわ、若気の至りなのです。勘弁してくださいませ」
「いえいえとてもよく似合っておられました。もし今素の自分で居られない理由があるのでしたらお聞きしますよ」
「ほらレオンダイト様の御子息が色眼鏡で見るような方では無いと申したろう。すみませんクレオ様、我が娘はああいう格好が好きなのですが前回周りの人からの視線のことを思い出して今日は正装にしたのです。全くお恥ずかしい」
「父上〜アタイが一目惚れしたクレオ様にベラベラと酷いですわ」
「僕のそばでメルが自分らしく居られるということなら構いませんよ。これからよろしくお願いしますね」
「はいクレオ様」
ポッと赤くするメル。
現実世界でのことを思い出すからメルのあの格好は割と好きだ。
ギャルメイクにギャルファッションいいじゃ無いか。
「初めましてですなぁクレオ様。妻と娘には一度お会いになられていると思いますがマクスウェル男爵家のストーと申します。本日は娘と参りました。よろしくお願いいたします」
「カーミラ・マクスウェルです。御主人様」
「ストーさん、よろしくお願いします。カーミラにもう一度会うことがあれば渡してあげたいと思ってたんだはいこれ」
僕はそういうと収納鞄からフリルのついたメイド服を取り出して渡した。
「御主人様、ありがとうございます。大切にいたしますね。これからお仕えしたいのですが構いませんでしょうか?」
「こらこらカーミラ、クレオ様が困っておるだろう」
「いえいえストーさんが良ければカーミラを僕の元に預けてくれませんか?」
「クレオ様がそうおっしゃるのなら。カーミラしっかりクレオ様のお世話をするように」
「かしこまりました父上様。これからよろしくお願いいたします御主人様」
貴族たち全員の挨拶が終わり皆が帰る頃は夕暮れ時だった。
「それではこれにて失礼いたします」
カーミラとメル以外の貴族が挨拶して去っていった。
これだけ一気に挨拶に来ると相当疲れるもので終わった後寝室に入るなり深ーい深ーい闇の中に沈んで行くのだった。
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