表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
スキル・お守り作成!?  作者: おーいおてゅあ
第一章・冒険の始まり
1/4

プロローグ・冒険の始まり

初めまして。今回処女作を投稿させていただくおーいおてゅあです。

初心者なので誤字脱字等多くなるかもしれませんが、どうか温かい目で見ていただけると幸いです。

行き当たりばったりなところもあるので内容がおかしいところもあるかもしれませんが、ご容赦ください。


『スキル・お守り作成が発現しました』


「はぁ⁉︎ お守り作成⁉︎ なんだそのスキルは⁉︎」


 俺、フェノメ・フィラフトは今日、15歳になったばかりで成人の儀を受け神様からスキルを賜ったところだ。ところがそのスキルは『お守り作成』という訳のわからないスキルで、親父は衝撃を受けているようだ。


「おい、神官よ、もう一度鑑定はできないのか?この古くから陛下に支える名門であるフィラフト家にそんなふざけたスキルが発現するわけがなかろう!」

「しかし公爵様、神のお定めに歯向かうことは禁忌でございますので……」

「黙れ! おいフェノメ! 後で儂の書斎へ来い!」

 

 そう言って親父はドタバタと騒音を立てながら何処かへと走り去っていった。


(いつもは無害そうな顔してるあの親父があんな顔をするんだ、俺もそろそろ追放のされどきかな)


 そう思いつつも心の中では少しワクワクしている様子のフェノメ。そう、この男は、実は前世の記憶を持っている転生者であった。それは遡ること18年……


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 フェノメの名前はまだ大野守人であり、彼は高校生であった。


「早く起きてよー、お兄ちゃん」


 また、守人は幼い頃に交通事故で両親を亡くし、彼の妹である結花と二人でマンションに住んでいた。兄の守人は高校生ながらにもいくつもバイトを掛け持ちし、二人での生活をなんとか支えることで精一杯だったが、貧しいながらにも毎日の生活を満喫していた。


「あー。こんなに可愛い妹に朝を迎えさせてもらえるなんて、俺は幸せ者だな」

「うるさいシスコンっ! そっ、そんなこと言う余裕があるなら早く学校に行く準備でもしなさいっ!」


 肌を突き刺すような光が窓の隙間からリビングを照らす中、この日も兄妹は仲良く過ごしていた。しかし、悲劇は突然起きた。その日の放課後のことだった。


「ねえねえお兄ちゃん、暑いんだからアイスの一本でも買ってよー」

「たっくー、しょうがねえなー! 可愛い妹のお願いとありゃアイスの一本ぐらい余裕だぜ!」


 その時、パァン!


「おい、客は全員手を上げろ! そこの店員はこの袋に金を全部詰めろ!」


 どさっ

 突然の状況に内心驚いていた俺と妹だったが、今まで過酷な生活を送っていたからか、冷静だった。しかしある一人の客がパニックに陥ったのか、唐突に叫び出し、


「キャーー!」

「騒ぐなぁ! 死にたくなければ静かにしろ!」


 パァン!

 2回目の銃声がし、ようやく場が静まったところで俺は胸に何か違和感を感じ、同時に俺の体は前に向かって倒れていた。


「えっ?」

「お、お兄ちゃん?」


 バタっ

 

「嘘でしょ?」

「ねえ?」

「お兄ちゃん……?」

「お兄ちゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!」


 俺の意識がどんどんと遠のいていく中、頭の中に結花の声がこだましていく。しかし妹の願いも叶わず、俺はどんどん死へ向かっていった。

 彼が死んだ後、犯人は誤ってとはいえ人を殺してしまった罪悪感から自分から自首をしたという。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


『起きなさい』

『起きなさい』

『もう!いい加減に起きなさい! 大野守人!』

「ふわっ!」


  あれ? 俺は確か……死んだはずだったと思うのだが…ここは天国か? なんだか目の前に碧眼で青髪の、この世のものとは思えないほど美しい女神的な人がいる。


『ふふん、いいこと言ってくれるじゃない。そう、私は女神。キミは一度死んだのよ』

「何だって⁉︎ 俺の妹はどうなった? そしてこれは一体どういう状況なんだ!」

『あなたってシスコン? まあ、そんなことより状況を説明してあげるわ。あなたは本当は死ぬ運命じゃなかったけど、神界の書類の不始末で間違えてキミを殺してしまったの。一応殺す予定だった人は殺したんだけど、いかんせんキミの魂が輪廻の輪から離れてしまいそうになっていて、かわいそうだからちょうど最近できたばかりのある世界に転生させてあげようってことになったの』

「は? 何を言っているんだ? そっちの不手際で殺されたのにかわいそうってなんだ。こちとら愛する妹を残したまま死んでしまったんだぞ?どうしてくれるんだ?」


 そう反論した瞬間、目の前の女神の頬はぷくーっと膨れ、こちらを涙目で見つめながら、


『うるさいわね。わかったわよ。あげればいいんでしょ、チートスキルを。後ステータスもえげつないことにしてやるから文句言わないでよ!』

「おっ、それはありがたい。どんな感じになったんだ?」

『せっかちねー。はい、見せてあげるわよ』


 そう女神が言った瞬間、空中に透明な板が現れた。


名前 ???・???  

種族 人shgfywぎゅg 性別 ?? 年齢 bvcv3憂gひw

LV???

体力 200/200

魔力 500/500

攻撃 200

物理防御 1000

魔法防御 1500

器用さ 8000

賢さ 4000

幸運 300

能力 魔力操作LV5 魔力自然回復LV5 魔力探知LV5 経験値上昇率5倍 スキル獲得率0倍

   スキル成長率5倍 体力自然回復LV5 睡眠時自動迎撃LV10


スキル 魔導 天啓 魔天


エクストラスキル お守り作成


「よくわからないのだが…いいのか?」

『ええ、この世界の中での成人の平均ステータスが500ずつらしいから、かなりいいんじゃないの?あとキミ、キミの入る体がこの世界にできるのが3年後だからここに3年残らないといけないんだけどどうする?|

「そうだ、俺に修行をつけてくれないか? ……あと神様だからできると思うんだが、俺が次の世界で生まれてから14年間俺の精神を魂から引き離してこっちの世界に持ってきて、修行をしてくれ。……合計17年間だな。それで頼む。」

『ふーん。まあいいけど最後の一年間はどうしたいのよ?』

「向こうの世界に慣れるための準備期間みたいなものを設けたくてな。とにかくそれで頼む。」

『わかったわ』


 こうして、この真っ白な世界での俺と女神とのマンツーマン授業ははじまった。そして、ついに17年経ったとき、


『だいぶ動きが良くなったわね。これで少しは向こうの世界で通用するんじゃないかしら』

「はは、ちょっとやりすぎな気がするが……まあいいか」

『あと、そっちの世界で14年間過ごしたキミの記憶を1、2ヶ月かけて合わせて行くから一応注意ね』


 よかった。どうやらラノベにありがちな展開の、突然の記憶復活で頭痛という展開はないようだ。おっとっと、俺のステータスは、


名前 フェノメ・フィラフト

種族 人族  性別 男 年齢 14

LV1

体力 500000/500000

魔力 800

攻撃 1000

物理防御 60000

魔法防御 70000

器用さ 20000

賢さ 100000

幸運 300

能力 魔力操作LV MAX 魔力自然回復LV15 魔力探知LV20 経験値上昇率5倍 スキル獲得率0倍

   スキル成長率5倍 体力自然回復LV20 睡眠時自動迎撃LV13 剣術 LV15


スキル 大魔導 天啓 魔神


エクストラスキル お守り作成

         一文字 魔力7使用 二文字 魔力49使用 三文字 魔力343使用 


 なかなかすごいことになっている。これなら異世界を楽しめそうだ。しかし家名がついているということはおそらく俺は貴族のボンボンだ。冒険をすぐ始めたい俺にはきつい。これは早めに追放された方がいいかもしれん。


「女神様、もしスキルの発現とかを確かめる儀式があったりするなら、俺のスキルをこのお守り作成だけってことにしておいてくれ。」

『ええ。いいけどなんで?』

「こんな名前のスキルだったら、すぐ親の奴らにも見限られるだろう? そうした方が早く冒険に出られるじゃないか」

『はいはい。了解いたしましたよっと。そろそろ行けるからいってらっしゃいなさい。その明るい方に歩いていったらなんとかなるわよ』


 ……最後まで大雑把な女神様だ。だがちゃんと聞いてほしいことは聞いてくれるからいいんだよな


『なんか余計なこと思ったでしょ?』

「いや、特に思ってないね」

『なら早く行け』

「おおおっっっと!」


 こうして俺は17年の修行の末、ついに異世界に転生することができた。


『あ、あんたの妹も確か転生する予定よー』


 ……女神のやつがなんか言っていた気がするが、気のせいだろう。


・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー


 彼はこうして新たな世界でフェノメという名前を得たわけだ。

 しかし、これからの生活は大変になるだろう。……仮にも追放されたんだしな。

 

 そうしてぼーっとしているうちに、親父の書斎に着いた。とりあえずドアをコンコンと2回叩いた。2回叩くのはトイレだとかいう奴がいるかもしれないが、俺はわざとやっている。親父もまあまあひどいもんな。


「来たか。入れ」

「失礼いたします」


 そうして入ると、案の定親父の顔は激怒の表情一色である。


「さて、フェノメ、お前は今日限りフィラフトを名乗ることを禁止する!」

「そ、そんな! 僕は今までフィラフト家の人間として弛まぬ努力をしてきました!どうかそれだけは勘弁してください!」

「ええい黙れぃ! そんなスキルを発現する悪いのだ! 金貨3枚はやるから早く出ていってしまえ!」

「し、しかし……」


 表面上は悲壮な様子を演じつつも、心の中では『自由になれるぞ!』と俺は歓喜していた。

 

「す、すみませんでした」


 ガチャ

 俺はドアを閉め親父の書斎から離れた。そして流れるように家の外の大通りに出て、


「いえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇい!!!! 自由の身だ!」


と叫んだ。こうして、俺フィノメの冒険は、晴れやかな春の暖かい空の下ではじまった。









最後まで読んでいただきありがとうございます。よかったらブクマ、感想、誤字脱字の指摘などよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ