第58話 「何時でもどうぞ♪」
ざわざわざわ………
「おい見ろ!相手の令嬢は武器を持ってないぞ!!」
「素手で十分だってか?団長を舐めてやがる!」
武器なんか持ったらおさわり出来ないでしょうが!!
私に周囲のヘイトがどんどん溜まっていく!
それが私の力になるとも知らずに…
私って逆境になればなるほど燃えるタイプなのよね!
ああ、このブーイングも心地良いわ♪
「何時でもどうぞ♪」
「………」
私は中国拳法の人がするみたいに、グリード様に手の甲を見せてクイクイとやってあげた。
「召喚魔法が使えると聞いているが?」
「……一瞬で終わっては盛り上がりに欠けますので」
「私の感情を揺さぶるのが目的なら無駄な事だ。そんな生半可な訓練は積んでいない」
「まあ!その御大層な訓練も、私に負けて筋トレと同程度だと思われてしまうかもしれません…。先に謝罪致しますわ」
「……」
人を煽る事に関して、人一倍と定評がある私の煽り攻撃に耐えられるかしら!
「…流石だな。危うく貴女の眉間に剣を突き立てたくなる所だった」
ありゃりゃ…、これぐらいで動揺しちゃいましたか。
「正直な所、貴方様程度でしたら煽っても煽らなくもあまり変わりません。ご自慢の愛剣でも使って頂いた方が「手加減したから…」なんて言い訳をされずに助かりますわ!さあ、どうぞお使いになって♪」
「……調子に乗るなよ小娘」
「見事に揺さぶられていますわね…。王族の身辺が心配になるレベルですわ。殿下!!彼にはまだ荷が重かった様です。あっ!あそこに居るあまりパッとしない騎士様に任せた方が安心出来そう!」
「…………殺す」
まだまだグリード様も若いからしょうがないか…
今は平和が続いてるから、戦争なんて経験して無いでしょうし。
勿論私も無いけど。
何時でもどうぞと最初に言っているのだから、対峙した瞬間に斬りかかるのが当たり前だろう。
会話を始めた時点で私の事を下に見ている証拠だ。
まあ良いか♪
怒りに狂ったイケメンの顔も勿論大好物ですわ!!!
……
………
…………
ふう、スッキリ!!
余は満足じゃ♪




