第44話 「たあ!やあ!」
「たあ!やあ!」
「まだまだ脇が甘いわよ!ずっと力を入れてもダメ!当たる瞬間に最大の力を叩き込むの!」
「はい!」
私とニルは現在、組手をしている。
人型の時の鍛練は元の姿に戻っても効果があるらしい。
結局、先日の面接はぐだぐだだったが、全員を雇うことになった。
リイルは普通の侍女?に、クーンが私付きの侍女になった。
ニルの母親は屋敷の守護神として…
最早、国の軍隊が相手でも屋敷の防衛が可能だ!!
「ほら、こうやって背後に回り込まれたらどうするの?」
「うっ!速い!」
背中越しに、爽やかなショタの香りが鼻をくすぐる。
ああ、なんて背徳感を刺激する匂いなのかしら!
「スンスン♪ハァハァ♪」
「くっ!凄い威圧感だ!常に真剣勝負を意識しろと言う事ですね!」
合法的にショタの体を触りまくりよ!!
…至福の時間が終わる。
「はあ!はあ!ご主人様、ありがとうございました!」
「とても良い感じよ!継続こそが力になるから、毎日組手しましょうか」
「そ、そんなにご主人様のお時間を取らせる訳には…」
「大丈夫よ!私も息抜きになるわ」
「ありがとうございます!」
これこそWin-Winの関係よ!
「あの女子は何者なのだ?ニルちゃんは決して弱くは無いぞ!」
「我の『鑑定』でも詳細は解らん。我を単独で召喚出来る魔力を持っているのは確かだが…」
「それがお主が此処に通う理由なのか?」
「いや、それはもう諦めた。今はエレンさんに会いに来ている!」
「そ、そうか…」
「お茶してるの?私も混ぜなさいよ!」
「今日はエレンさんは来ないのか?」
「エレンちゃんは今日は魔法武闘会の決勝よ!何でも、相手の魔法は効かないし、魔力は底を突かないらしいわ…」
「おお!流石、エレンさんだな!」
「貴方の仕業でしょうが…。エレンちゃんが有名になると身の危険も心配しないといけないのに…」
「指輪があれば平気であろう?」
「エレンちゃんが押しに弱いの知ってるでしょう…」
「あ、ああ…そうだな。良し!それならこの指輪をプレゼントしておこう!持ち主に危険が迫るとペアの指輪に信号で知らせてくれる優れものだ!」
「もう一個作りなさい。私も着けておくわ!因みに私から渡すわ。貴方、どさくさに紛れて薬指にはめそうだから!」
「…了解した」
「…魔王に命令するとは、本当に何者!?」
「あら、お義母様!ごきげんよう♪」
「誰がお義母様だ!!!」




