第39話 「フラウは優しいのね…」
「フラウ~!フラウは居る!?」
「お呼びでしょうか?お嬢様…」
「キャサリンが辞めてしまったわ…」
「えっ?一体どうして…」
「私のせいなの!私が無理なお願いをしたばかりに…」
俯いた私の目からポタポタと雫が落ちる。
「お嬢様!?」
「ごめんなさい!フラウは彼女と仲が良かったのに…私じゃ彼女を止められなかった!ごめんなさい…許して…」
「そ、そんな!?彼女も侍女として本望だったと思います。新たな旅立ちを見守ってあげましょう!」
「フラウは優しいのね…」
「いえ、そんなことは…」
良し!!!
これでキャサリンの件は有耶無耶に出来たわ!
やっぱり目薬って便利よね~♪
召喚魔法で無理矢理呼び戻す事も出来るんだけど、ほら、やっぱりあるじゃない?人権問題とか?
えっ、フラウ君?
フラウ君は私の執事だからしょうがないの!
大体、あんなに生意気な使用人はこっちから願い下げよ!
決して先生を盗られた僻みでは無いわよ?本当よ!?
「でも、キャサリンの代わりが欲しいわね」
「侍女達の中から候補を探してみます」
「宜しくね!」
フラウ君が戻ってきた。
「侍女全員が、キャサリンの代わりは無理だと申しております…」
「そ、そんなの仕事なんだからやるのが当然でしょう!?」
「もし強制されるのであれば、仕事を辞めて故郷に帰ると…」
「………」
異世界でも労務問題は深刻らしい。
えっ、私が原因?そんな訳無いじゃない!
「きっと以前の悪魔憑きの件で、皆怖がってるのね」
「………」
「そうだわ!代わりが居ないのなら新しく雇いましょう!フラウ、早速募集をかけて頂戴!面接も私がやるわ!」
数日後…
屋敷の応接室で面接を行う。
面接官は私とフラウ君、助っ人としてエレンちゃんに来てもらった。
あと、遊びに来ていた魔王も居る…
「エレンちゃんの鋭い観察眼で判断して頂戴!」
「う~、緊張するよ~」
まるでエレンちゃんが面接を受ける側の様だ…
「我の『鑑定』で個人情報を丸裸にしてくれるわ!」
「余計な事はしないで頂戴…」
「お嬢様、この方は…?」
「この人はマオーさん。清掃業者よ!」
「はぁ…」
初めて魔王を見たかの様に振る舞うフラウ君。演技派ね!
一応フラウ君の演技に合わせておく。
「フラウ、面接は何人なの?」
「3名応募がありました」
「少ないわね…。まあ良いわ、始めて頂戴!」
「では最初の方、中へお入り下さい!!」
ガチャ!!
そして現れたのは…




