第18話 「お邪魔しまーす!」
私は路地裏にある一件の空き家に来ていた。
「ごめんくださ~い!留守なのかしら…『バキッ!』あら?鍵が開いているわ、お邪魔しまーす!」
「く、来るな!な、何でこの場所が!?」
「ごめんなさい。私の家の暗部に行方を探らせていたの。逆に堂々とされていたら疑いが緩くなっていたかも」
「…私を殺すの?」
「貴女の態度次第かしら?」
「……だってしょうがないじゃない!!ある日を境に殿下は私を見向きもしなくなって、庇ってくれていた殿下が居なくなっていじめが酷くなって…、そんな時に殿下と楽しそうに話すあの女を目にしたら、どんどん彼女が憎くなって、その後はあんまり覚えてないわ。闇ギルドに誘拐するように依頼して、出来れば殿下の面目も潰れれば良いかなと思って実行日を舞踏会の日にしてもらったと思うわ」
あ~、これ若干私のせいでもあるわね。
エレンちゃんを王城に連れて行かなかったら起きなかった事件だわ。
「その行動力と決断力をなんでいじめた相手に使わないかな~。王族を相手にするよりよっぽど楽な相手でしょうが」
「そ、それは…!」
「まあ、明確な敵対心を育てるより嫉妬の方が楽で強力だからね」
「な、何よ!貴女だって、殿下に婚約破棄されたじゃない!あの女に嫉妬してなかったなんて言わせないわ!」
婚約破棄されたのは貴女のせいです!
「まあ、私は記憶が無くなってるからそれはありえないけど。もし記憶が残ってたら、そもそもエレンちゃんと友達になってたかも怪しいわね」
「えっ!記憶…?」
「あら、喋り過ぎたかしら。まあ、貴女が不憫すぎるから強制友達になってあげるわ。男に関しては他を探しなさいとしか言えないけど…」
「何で私が哀れまなくちゃいけないのよ…」
「別に哀れんでる訳じゃないわ。貴女とも楽しくお喋りとかしたいと思っただけよ。まあ、今から罪は償って貰うんだけど…」
「何の罪よ!誰も死んでないし、城は防犯が強化されて良いことづくめじゃない!」
「それはね………エレンちゃんを怖がらせた罪よ!!」




