第10話 「冗談ですよ♪」
「キャサリン!キャサリンは居る!?」
「お呼びでしょうか?お嬢様」
「さっきからフラウを探してるんだけど、何処に居るか知らない?」
「フラウは現在大ケガを負っていまして、職務を遂行出来ない状態です」
「………」
先日の鞭打ちの刑ごっこがバレた際、キャサリンがフラウを引き摺って何処かに連れて行った事と何か関係があるのだろうか?
「それならしょうがないわね!キャサリンは今日の私の予定は分かる?」
「本日は午前中は学園、午後から側溝の泥すくいです」
「そうね、やっぱり定期的にやっておかないと詰まっちゃうしね!」
って!キャサリンは冗談を言うタイプでは無かった筈だ。
もしかして昨日の事怒ってる?
「………」
「冗談ですよ♪」
私がじっとキャサリンを見詰めると、笑顔で返してきた。
怖い、怖いわキャサリン!
今後、フラウ君をからかうのはやめた方が賢明ね…
「午後からは舞踏会の為のドレス選びの予定です」
「舞踏会?」
「はい。今週末、王城で開催される舞踏会に招集されておりますので、参加しなければいけません」
強制かよ!!
流石に公爵令嬢ともなると、無断欠席は許されないらしい。
「なお、エリオ殿下より『エレン嬢が参加しなければ、私も参加しない!』との言伝を預かっております」
何で、王家主催なのに主催者側がボイコットするのよ!
あいつ本当に馬鹿ね!!
一応頼んでみるけど…
「むりむりむりむりむり!!!ぜっ~~~たいに無理!!!」
前回よりも力強く断られたので、究極兵器『殿下の一生のお願い』を使わせてもらった。
一生のお願いに弱いエレンちゃんは、本当に渋々承諾してくれた。
「週末までは私の家に泊まり込みよ!ダンスを踊れるようにならなくちゃいけないわ!」
勿論、私もよ!
そして、夜はエレンちゃんとパジャマパーティー……ぐへへ♪
おっと、いけない!令嬢にはあるまじき顔になっていたかも。
懸案事項が無くなった所で一先ず授業を受けましょう。
…ルイ先生の声がまるで子守唄の様だわ!
…ZZZ……
「今日やった所はテストに出るからな!ちゃんと復習しておくように!」
はっ!今の授業の記憶が無いわ!誰かが忘却魔法を!?
「アーシャ、寝てたけど授業内容大丈夫?」
「内容が無いよ~う」
「ぶふっ!」
「…今のエレンちゃん?」
「……チガウヨ」
流石エレンちゃんだ。オヤジギャグを笑ってくれるとは。
幅広い年齢層に好かれることは間違いない!
やはりセンターは最多数に好かれているからセンターなのだ!




