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ネームイーター  作者: 河内三比呂
第二章
9/29

報告

「えー検死結果によりますと、

 被害者・雲川響也の死因は・・鈍器のようなもので殴られたことによるショック死であったことが判明しました。

 凶器は棒状・・バットの類と思われ、また、複数回に渡り殴られていることから、他殺と思われます」


 ざわっ。他殺という言葉に本部は一気に緊張の色を濃くする。

「静粛に!次!」

「はっ!五班の久保(くぼ)です。

 被害者の足取りが判明しました。

 被害者は四日前の夜20時頃、自宅から知人女性に電話をかけています。

 また、その30分後に自宅を出るのをみたと隣人が証言しています。

 その後の足取りについては調査中です。」

「さらなる調査を頼む。次!」

 勢いよく立ち上がる。やや興奮した声色で捜査員が話し出した。

「二班の藤森(ふじもり)です。

 被害者の自宅にあった被害者所有のパソコンから気になる動画データが出てきました。

 動画の内容については、この後実物を観ていただきますが、その前に概要を説明させていただきます。」

 一旦区切り、一呼吸おいて話を続ける。

「被害者は、動画投稿サイトにて自作の楽曲を発表していたようです。

 それも、ボーカロイドという音声ソフトを使用した、もっかボカロ曲と呼ばれるジャンルのものであります。

 えー、使用されているボーカロイドは音芽(オトメ)ヒビキ。あまり有名なソフトではなく、利用者は主に一部のコアなファンのみ。

 で、えーこれがどう本件に関係するかと申しますと、

 今年の4月27日に、被害者が発表した曲なんですが、えーこれのタイトルがですね」

 わざとらしく咳ばらいをした後、力を込め言われたそのタイトルに、

 捜査本部はもちろん、

 朝倉も動揺を隠せなかった。

 そのタイトルは

 ―「ネームイーター」―


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