無から有が生まれることの肯定
私はこのような分野には全く詳しくないので、矛盾やおかしい所があると思います。
どんどん突っ込んでください。
『無から有は生まれるのか?』という命題がある。多くの人が『無から有は生まれない』と考えるだろう。理由は簡単だ。常識的に考えて無から有が生まれるわけがないのだ。
だが少し待ってほしい。先に述べた通り、多くの人は『無から有が生まれる』という事に矛盾を感じるだろう。だが、私は逆ではないかと思うのだ。即ち、『無から有は生まれない』事にこそ矛盾があると私は考える。
私の考えを説明しよう。今現在最も一般的に知られている宇宙誕生の理論はビッグバン理論だ。概要は説明するまでも無いだろう。ここで一つの疑問が生じる。『ビッグバンが起きる前には何があったのだろうか』という物だ。ここでは何があったのかについては触れないでおこう。ただ、『無から有は生まれない』が真であるならば、何かがあったことは確かだろう。
ならばその『何か』はどのように生まれたのか。ここで『無から有は生まれない』ならば、その『何か』を生んだまた別の『何か』があるはずだ。そろそろ察しの良い人は気がついただろうか。これには終わりが無い。『何か』を産んだ『何か』を産んだ『何か』を産んだ『何か』……。これは無限に続いてしまう。
何か高次元の者がこの世界を作ったとしたらどうだろうか。これも同じだ。その『高次元の者』を作った『より高次元の者』がおり、そしてその上にもまたいる。これも無限に続く。
この問題を解決する方法が一つある。即ち『無から有が生まれる』事を是とすることだ。無から有が生まれるならば、この無限の下降階段は『無』という最下層に辿り着く。
故に、『無から有は生まれる』。——いや、無から有が生まれなければおかしいのだ。