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2話 ピンク・ビッグ・ファット 後編

5


 夕方――。

 そよ風の吹き付ける茜色の空は気持ちの良いものである。

 陽一の自宅にて、二人はカレーを料理していた。実際のところ陽一は、官九郎にカレーの作り方を見学していただけである。実質官九郎が九割やっていると見て良い。陽一が行ったことは、野菜の皮むきと配膳だけである。


 二人は先程料理したカレーをほうばり、手作り感がこもった味を体感するのであった。実際レトルトカレーと手作りのカレーでは味が全く異なるものであり、コンスタントに同じ味であるレトルトに対し、調味料、薬味によって異なる手作りカレーは同じものは味わえないメリットがあった。また作り置きしたカレーに時間を経過させることにより味はどうであれ最初に味わったものとは別のものが味わえる楽しさがある。


 陽一にとっては一年ぶりとなる手作りカレーである。ひとくち食べた時の陽一の表情は、選手が競技において成果をあげた時の一連の反応をスローモーションで映像化したそれであった。安物の食材から第三者である陽一に、ここまで喜びの表情を漏らすほどの技量をもつ官九郎はなかなか侮れない。


「官九郎が女の子だったら俺は迷わずプロポーズするな……」


 とにこやかに官九郎の料理スキルを褒めた。


「やめろ気持ち悪い」


 少し体勢を後ろに引き、少し愛想笑いを含みながら陽一に答えた。

 陽一はあまりの美味しさにカレーのおかわりをした。そのため当初の予定である三日分のカレーのルーは明日の朝に食べきる量となった。官九郎からみた陽一のカレーを食べる表情は何倍食べてもはじめてそれを食べたかのような嬉しさを含み、頬が上向きであることが彼でも確認できた。



 その後――。

 食事を終えると二人はそれまでの楽しい食事とは異なり、先程出会った"そいつ"に対しての陽動について話し合った。結局のところ"そいつ"はどのように罪から逃れられることができたのか、また警官が手を焼くほどの妨害を行ったのか。"そいつ"の姿と経歴だけではまだわからないところがあった。

 陽一は、市川との作戦実行日前に"そいつ"の実力を何とかして知っておく必要があった。そのためには別の日に"そいつ"とお手前を拝見する必要がある。陽一は官九郎に、


「あいつの移動ルートを把握しておく必要がある……」


 官九郎に話した。意外なことに彼は陽一の意見に同意した。それは"そいつ"がいかにして被害者を死に追いやったのかという疑問と荻原流の修行を積んだ三井陽一をこの目でもう一度確かめたかったためである。


「そこでだ……。昨日オッサンから奴の行動ルートをもらったわけだよ」

 

 と陽一は自室の机にその地図を広げた。

 官九郎はその地図を見た。内容を見る限り"そいつ"の移動ルートが蛍光マーカーできれいになぞられており、チェックポイントでの時間を事細かに地図に書き表していた。

 この地図からの"そいつ"の移動ルートの要点としては、


一、毎日、同じ時間にその店に出入りしている

二、朝、昼、夜は全て外食であり、夕食後は繁華街で大金を浪費する

三、間食のためにスーパーに立ち寄り、車に乗せきれない量の商品を購入するため店側の配達サービスを利用している

四、間食として行きつけの店に立ち寄る


 など、もはや強欲の極みとも言える生活を送っていることが明らかとなった。


「陽一。奴とはどこで戦うつもりなんだ?」


 官九郎は陽一に"そいつ"との戦闘場所について質問した。

 

「それはだな、俺は奴の行きつけの店のルートの途中で戦うつもりだ」


 と右手の人差し指で場所を押さえつつ、


「ココは近くに小さな公園がある。……そして全く人通りのない所ときた。奴の図体ならば体力を消耗せざるを得ない絶好の場所だ」


「どうやっておびき出す?」


「自然にだ。自然に……」


 と陽一は官九郎にサッカーボールをみせた。官九郎はボールをもちつつ不適な笑顔を見せる陽一に対して、


(まさか……?)


 とこれから起こす迷惑行為を想像したのである。まさかそれでワザと奴を引きずり出そうとしているのか?

 官九郎は少し身震いした。


6


 次の日――。


「被疑者の特徴を掴む」


 という市川への口頭での説明により、陽一は”そいつ”に対しての、お手並み拝見の権利を獲得した。陽一の意見がすんなりと通ったのはやはり陽一と市川の信頼関係が大きかった。


 天気は快晴となる。

 人気のない公園にて二人の少年がサッカーボールのパスをしていた。陽一と官九郎である。二人はサッカーのパスをしながら、公園にそって走る”そいつ”の車を待っていた。

 "そいつ"を引きずり出す方法は実に単純なものである。車にボールをぶつけるだけで”そいつ”を車の外から出そうというのだ。この作戦は市川からの情報から導き出されたものである。それはすなわち、


「自分に危害を加える者は誰であれやり返す」


 という性分に由来している。事実市川の部下による調査では、"そいつ"の身体や愛車の一部がぶつかったときや、悪口を聞いたとき、


「うがぁ!!」


 と怒り狂い、"そいつ"は自分の価値観における加害者を法の適応外の暴力をもってやり返した。そして必然的に"そいつ"の被害者を増加させていった。このことから陽一の作戦は十分な立証をもったものであり、引きずり出すこと事態は容易であった。

 車のエンジンの音が遠くから聞こえてきた。自動車の姿はしばらく整備されていない生い茂った植物によって見えなかった。しかし陽一はあらかじめ記憶していた自動車のエンジン音から"そいつ"が近づいていることが分かった。


「官九郎。行くぞ」


 官九郎は理解した。これから行われる未知の者同士の戦いに心拍数を増加させた。


 荻原流という名の未知の格闘術――。


 対する、


 あらゆる罪をかいくぐってきた強欲の鉄壁とも呼べる肉の塊――。


 この異種格闘技とも呼ばれるものは、両者の情報を知ることができる貴重な機会であった。

 陽一は官九郎に渡されたサッカーボールを空高く蹴り上げた。これには官九郎は驚いた。これから未知との戦いが起こるというのに、何の緊張感もなく軽やかにボールを高く蹴り上げるとは思っても見なかった。

 ボールがただ悠然と前方に向かって空に舞っている。官九郎の視界には青々とした空の中にサッカーボールがゆったりと動いて見えた。そしてそれはのんびりとした、さわやかなものであった。


「早くどこかに隠れろ!!」


 官九郎はハッとなった。"そいつ"との戦闘は陽一だけであり、官九郎が敵の視界に入った場合殺害されてしまう可能性は捨てきれなかった。"そいつ"の視界に入らない場所に隠れ、危機を回避する必要があった。

 官九郎は隠れようと思った。それでも両者の未知の戦いは好奇心をかき立てた。近くの草むらに隠れ、息を潜めながら、これから訪れる戦いに備えて息を殺すことにした。

 

 官九郎の心拍数は跳ね上がった。彼は心の中で静まれと叫んでも、鼓動は静まる気配を見せなかった。


 金属と非金属の衝撃音が遠くから聞こえた。


 しばらくして車のエンジン音が停止し、運転席のドアが開く音は遠くにいる二人にもよく聞こえた。それほど運転手は怒っていると見ていい。


「あああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」


 怒号とともに、"そいつ"が陽一の方向に来ている事が分かる。この獣とも呼べる咆哮はだんだんと声量を増していった。

 官九郎は驚いた。

 "そいつ"は見た目に反してあり得ないほどの速さで向かってきたのだ。その質量と速度は特急電車そのものであり、


「動く肉塊」


 であったのだ。


 そしてもう一方――。

 三井陽一は向かってくる肉塊に対して何も怖じ気づく様子は見せず、ただ深々と深呼吸をしたのである。


7


 先に先制攻撃を仕掛けてきたのは"そいつ"である。加害者の謝罪を聞くこともせず問答無用に攻撃を与えんとするその姿勢は、陽一が推測していたとおりの人物であることが伺えた。最初の攻撃は突進であり、質量と速度を備えた突進は人間を即死させるのに十分すぎる運動エネルギーであった。


 陽一は、大きな回避行動することなく、左足を右足の後ずさりし体勢を少し変えただけで敵の突進を回避することができた。


 肉塊と大木がぶつかる衝撃音。

 大地によって支えられたその大木は、人間の突進によって幹がばりばりと音をたてて崩れてゆくのであった。

 "そいつ"は再び陽一の方向に振り返った。呼吸はかなり乱れており普通ならば動くこともままならない肉塊であったものの、怒りと憎しみによって”そいつ”のリミッターが外れていた。すなわちいつでも殺傷可能な興奮状態であり、一般人ならば、


「もはや助からない」


 死の圏内に入っていた。

 突然官九郎の視界から"そいつ"が消えた。官九郎は、


(あれ……? あいつはどこにいった?)


 と思い左右を見回したがいなかった。そのため陽一に視線を戻し、彼の顔の向きから居場所を特定しようとしたところ、陽一は空の方向を見上げていた。

 なんと"そいつ"は空高く飛んでいた。どうやらボディプレスを行うようであり、二度目の突進を陽一に向けていた。"そいつ"は太陽を背にして陽一に襲いかかってくるため、非常によけづらいものとなった。


 対して陽一は、自分を覆い隠すそいつの陰から落下地点を予測した。陽一はすばやく安全圏にダイブし、体勢を整えた。

 二度目の衝撃音――。

 肉塊と大地の衝突は尋常でない振動を生み出した。遠くにいた官九郎でさえ、全身に大地の振動を味わう羽目になったのである。

 官九郎は理解した。"そいつ"がいかにして罪から逃れてきたか……。


「超人に法は適応されない」


 ただこの一言のみがすべてを証明してみせたのである。


「あがぁ!!」


 とうねり、"そいつ"も体勢を立て直した。どうやら突進だけでは勝てない相手であることを学習したらしい。"そいつ"は陽一に向かって質量のある拳を向けてきた。陽一は向かってくる拳を先程の最初の突進のようにサッと交わしたのち、向かってきた腕を両手でつかんだ。


 陽一は眉間にシワを寄せた。肌の感触がこれまでの相手と異なっている事が分かった為である。それは重病であり、全ての四肢は変色し質感も変化していた為である。

 彼は"そいつ"の腕をはしごのようにして、軽やかに"そいつ"の頭部に到達した。そして陽一は"そいつ"に対してサブミッションを仕掛けたのである。


 陽一のワザによって呼吸ができなくなった"そいつ"は苦痛の表情をしていた。"そいつ"と比較して明らかにやせ細っている一人の人間に形勢を逆転されたのである。

 しかし陽一も"そいつ"をサブミッションによって落とすことは不可能だと察知した。"そいつ"の防衛機構である汗が、四肢の摩擦係数を小さくしたのである。陽一は自分の四肢を敵の攻撃に備えるための動きに瞬時に変えた。


 "そいつ"は陽一を両手で掴み大きく投げた。これには陽一もあっけにとられ、空に浮かんである間少し目を丸くした。

 草むらから二人の戦闘を眺めていた官九郎は宙に浮かぶ陽一を見て、


「そんな……? 陽一があんなに投げ飛ばされるなんて……」


 と少し顎を痙攣させながら陽一を見ていた。官九郎の視線からでも、陽一の身体から水滴が落ちている事が確認できた。

 陽一が地面にたたきつけられた。そして砂埃が陽一の周りを囲んだ。

 砂埃が周囲から消えたのち、官九郎から見える前方の光景は、陽一はあおむけとなった姿であった。官九郎は陽一の様相を見て、


「ああ…………陽一……!!」


 と不意に呟いた。官九郎の全身から汗がじんわりとでてきた。


 "そいつ"は近くにあった公園のシーソーを自らの腕力で、強大な質量をもつ木刀に変えた。"そいつ"の背丈ほど超えるその木刀はひとたび殴れば重傷は免れないほど凶悪なものである。

 "そいつ"は"シーソーだったもの"を両腕に持ち、さっきとは打って変わってゆっくりとした足つきで陽一に近づいた。そして両腕でその木刀を天高く持ち上げた。


「よ……陽一!!」


 彼のもとに駆け寄りたいが近づけない。恐怖と本能のかけ合わさった金縛りは、まるで大木の根元のように何事にも動じないような強力であった。官九郎は全く動けず、ただ陽一が撲殺される瞬間をこの目で見ることしかできなかった。

 木刀が振り落とされた。

 官九郎は目をつむった。


 轟音――。


 官九郎は開いた。


 "そいつ"の持つ木刀は手から十センチほどの距離で、


「すっぱり」


 と斬れていた。


 官九郎は陽一を見た。そして彼は"そいつ"と正面と向かいあった状態で何かを切り払ったようなポージングを行っていた。官九郎はこの瞬間を目撃していない。そして、


「何があった!?」


 と言わしめるほど不思議な現象がそこにあった。


 陽一の右手は人差し指と中指をくっつけた形であった。他の三つの指はしまい込み、ただ二本のみがそのままである。それはまるで刀のようなものであった。

 "そいつ"は陽一の一連の行動に呼吸の度合いが変えてしまった。身体を後ろに引き短い呼吸を断続的に続けながら、陽一を見続けた。その呼吸は"そいつ"が未知なる者に出会う恐怖のものであった。


 二人はすぐにあとずさった。"そいつ"は、体験したことのない恐怖に駆られながらも陽一に渾身の一撃をくわえんとファイティングポーズをとった。彼の必勝の構えである。


 しかし”そいつ”からみえる陽一の表情は凜とした透き通ったものであった。何事にも動じないようなその瞳はまるで自分が見透かされているかのごとく冷静だった。それが”そいつ”の恐怖心を増大させた。

 官九郎は陽一の構えを見た。それは陽一の体勢や右手がまるで居合い切りを行うかのごとく体勢を変化させていたのだ。さも右手に刀を持っているような体勢を官九郎は、


(あれが荻原流の構えなのか……!?)


(まさか……。さっきの轟音は右手だけで切り払ったのか!?)


 官九郎の予感は正解であった。”そいつ”からの木刀が振り下ろされた瞬間、見事に指先だけで死の木刀を切り払ったのである。


 人間凶器と病的末期が織りなすこの戦いに終わりが近づこうとしていた。


 "そいつ"は咆哮を挙げ陽一に飛びかかった。対して陽一は同じく飛びかかり、"そいつ"の攻撃をかわし、奴の右太ももを浅く切った。そして"そいつ"の太ももから何かが飛び散るのを官九郎は視認することができた。

 太ももを切られた"そいつ"は地面に倒れた。そしてすぐに起き上がると、


「あひゃ……!!」


 と弱気となった呼吸音を発しながら、一目散に車の方向へと退散したのである。"そいつ"の全身から汗が流れていた。

 対する陽一は切り払いを終えすぐに立ち上がった後、右指の先端を無言でじっと眺めていた。

 そして、


「官九郎。自販機にいってペットボトルの水を買ってきてくれ」


 と言葉をかけた。


 官九郎の金縛りは解けた。まるで陽一の言葉が金縛りをとく呪文であったかのようである。官九郎はすぐさま自販機に向かい目的の水を購入し、陽一に渡した。

 陽一は官九郎から渡されたペットボトルの水を左手に持ち、指先に注いだ。とくとくと流れる清潔な水は指先の汚れをきれいに流し去った。

 官九郎は違和感を持った。通常切り払ったのならば陽一の指先には赤い鮮血が付着しているはずだと思ったからだ。しかし地面に落とされるその汚れは赤い要素など何もなく、ゾンビの肌に用いられる色しか視認できなかった。


 陽一は、


「官九郎。どうやらこの案件、俺が出なくても解決してたよ」


「どういう事だい? 陽一?」


 官九郎は陽一にティッシュを渡しながら質問した。


「どうやらあいつの身体がもう限界をきている。どうやら四肢が壊死を起こしているんだ」


 官九郎は驚いた。


「じゃあ、やつの両腕両足は……」


 陽一は言葉に発せず、ただうなずいた。


「法は裁けずとも、お天道様があいつにもう裁きをくだしていたのさ……」


 官九郎に語りかけた。


8



 陽動当日。

 真夜中の事である。

 ランプのみが照らすその一室の中-。

 "そいつ"はまたいつもの日課である商品をむさぼり尽くした。その食事量は話の冒頭に記述した量よりも倍であった。陽一との戦いの後、どうにもならないストレスが"そいつ"の心を蝕んだ。そのためこのストレスを回避せんと食事量を陽動当日まで増加させていたのである。

 "そいつ"の家の近くに複数の警官が張り込んでいる。"そいつ"を豚箱にぶち込む有力な証拠を今こそ見つけださんとする気迫がそこにあった。全員の表情は険しかった。

 "そいつ"の視界から突然光が消えた。"そいつ"は突然の停電に気が動転し、暴れ回った。


「うはぁ!!」


 と光をさがさんとして暴れ回り、"そいつ"は階段から転げ落ちた。

 一室から明かりが見えるその家から突然の音が聞こえたとき市川を始めとする警官達は少し驚いた。

 そして、”そいつ”はいきなり玄関から飛び出した。

 警官達は予期せぬ突然の反応に少したじろいだものの体勢を整えた。

 “そいつ”は外に出て光を探そうとしたがどこにも見つからなかった。その上自分が地面に倒れたまま前に進めないことを知ってしまったのである。

 警官達は一斉に”そいつ”の自宅を強制捜索した。そして有力な証拠や、行方不明となっていた人物の遺体を見つけ出したのである。

 市川は部下の立花(たちばな)に、


「救急車を呼べ」


 と話したのち、"そいつ"に近づいた。

 もう"そいつ"には人一人殺せるほどの脅威はなかった。警官達は"そいつ"のちらばった四肢を見てしまったのである。

 陽一と官九郎は多くのパトランプが点灯する中、市川に接近した。


「陽一。こんな依頼をだしてすまなかった。まさか何をせずとも自滅するとは……」

 夜中に出張ってまで、二人を待機させたものの何事もなく終わってしまった。そのため二人に対して申し訳なく思ってしまったのである。


「オッサン。こいつは自分の業に負けたんですよ……。」


 と陽一は抑揚なく市川に返した。この言葉に市川はうなずいた。

 官九郎は警官達の喧噪の中、もがき続ける"そいつ"の姿を見た。

 街灯に照らされる"そいつ"の服装はまたピンクのシャツであった。少し違っていたのは、白いポップ体の文字で、


「LAST BURNING」


 と表記されていた――。


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