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嫌い嫌いも好きの内  作者: 蒼猫
2/2

最終下校時間

「くだらない。」


露骨に嫌な顔をしているのが自分でもわかるくらい顔が歪む。私の顔を歪ませたこの男を紹介しておこう。こいつは赤羽(あかばね) 悠哉(ゆうや)私の幼馴染にあたる。腐れ縁とでもいうべきか、私とは幼稚園から現在の高校に至るまで、全て同じ場所に通っている。


ついでに私自身の紹介もしておこう。高浜(たかはま) 冴華(さえか)高校一年生。女。…これぐらいしかいうことが無い。


「相変わらず冷てぇなぁー…」


声こそ残念そうだがきっと顔を見ればニヤニヤしているんだろう。


「…終わった。」


赤羽を無視し、静かに書き終わった日誌を閉じた。

夕焼けの色が濃くなる。僅かに聞こえていた吹奏楽部の演奏も聞こえなくなった。最終下校時間が近いのだろう。


「お疲れさま。」


日誌を教卓に投げるようにして置いた私に、そいつは左肩に自分のバッグ、右手に私の鞄を持ったまま笑った。


「鞄、取ってくれたのか。ありがと」


鞄を受け取り、少し建て付けの悪い扉を半ば無理矢理こじ開けた。


「んじゃ、帰ろうか。」

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