表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/16

序幕 紅桜、戦国乱世に跳躍す

(・・・終わったか・・・、俺の人生も・・・)



トラックが迫る。そのトラックの主は少年に気付いていない。居眠りをしているからだ。


そして少年は、トラックの前に命懸けで飛び込んでいた。





















「・・・いい加減、高校に処分を食らいそうだな・・・」



午後5時30分。少年は一人商店街を歩いていた。彼の名は『鬼頭きとう 桜也おうや』。何故彼が処分を食らいそうなのか。それは数分前のことだ。


一人の中学生が多数の高校生にカツアゲされていたのを助けるために喧嘩を起こし、全員を再起不能にしてしまったのだ。それが一番の問題だ。



「・・・まあいいか。あの中学生を救うことが出来たんだ。気分もいいってもんだ」



彼はすっきりした顔で、いい気持ちで歩いていた。




























そして交差点に差し掛かった時だった。彼の目に、買い物袋を片手に横断歩道をゆっくりと歩む老婆の姿が映った。



「・・・あのおばあさん、大変そうだな・・・あれは!?」



そして桜也が見たのは赤信号なのに速度を落とす様子が見られない大型トラックだ。



「あのままだと・・・マズい!人身事故ひき逃げコースまっしぐらだ!!・・・間に合え・・・!!」



老婆の危機を悟り、その横断歩道まで一気に駆ける。


そして桜也はおばあさんを突き飛ばし、自分が直撃コースに入ってしまった。



























そして、冒頭に戻る。



(尽きたか・・・俺の運命も・・・。しかし・・・自分で言うのもなんだが・・・いい生き方をした・・・)



徐々に迫るトラック。それが目前に迫った時。



「・・・この人生、悔いはねぇ・・・」































そして、ドン、という音が鳴る。辺りから悲鳴が聞こえる。



桜也はトラックに撥ねられ、下敷きになる。



そしてそのトラックが通ったその後に・・・





























桜也の体はなかった・・・





































(・・・ここは・・・?やっぱり俺は・・・死んだのか・・・?だとしたら・・・ここは・・・地獄か・・・)



体が痛む・・・という感じはしない。トラックに撥ねられたのに、だ。



「・・・俺も、地獄の閻魔にようやく会うってのか・・・。へっ、悪くねえな・・・」



目を開けて、起きあがる。しかし、おかしい。



「・・・何だ?地獄にしちゃ・・・風景がしっかりしてるな・・・。それに・・・城が見える・・・?」



そして、異変に気付いた。



(違う、ここは地獄じゃない!もしかしたら・・・俺は・・・俺はタイムスリップをしたのか!?ここは・・・きっと昔の日本!城があるということは・・・室町か戦国時代!俺が轢かれたのは位置的には尾張・・・織田の御膝元か・・・)



一瞬で結論を叩き出した桜也は立ち上がり、城を仰ぎ見る。



「・・・こんな所でグダグダしているわけにはいかないな。とりあえず、情報を得るために城下町に行くか」



桜也は城に向けて歩み始めた。

































『義賊の紅桜』、乱世に降臨す。


時代の知識を持ったこの男がいかに乱世を生き残るのか。そして、どんな出会いを果たすのか。


その時はまだ・・・




























神のみぞ知る、としか言えない。

ということで、現愛知県・・・尾張へと跳びました。私の地元だったら美濃か飛騨が本元なんですが、やっぱりそれに近いとこでしかも有名な尾張で。


どうなるかはお楽しみに、ということで。


次回は・・・出ます。「あの人」が。・・・とはいえ、まだ元服済ませてないですけど。そして『紅桜』が本格的に動きます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ