第四.五話 絶望の実験の記録と
「No.5。No.13の実験を行う時間だ。出ろ。」
「.........はい。」
ヒサメについて教えられて、実験に協力せざる終えなくなってから1週間が経過していた。
ヒサメは僕のことを説明されて時折何かを言いたげにしていたが、それをさせる暇を与えることなくマッディールが実験を繰り返し行う始末だった。
辛い現実ではあるが、紙に記録はできないけど、胸の内にこの1週間に関してのことを記録させてもらう。
〈1日目〉
主に身体測定。
身長や体重は勿論のこと、身体から生えてきた、角や尻尾などの大きく変化した所も測定していた。
僕の出番は特に来ず、怪我せずに終わったことに安堵の息を獄中でした。
〈2日目〉
次の日と合わせて五感に関する変化を調べるらしく、今日は、視覚と聴覚を調べるらしい。
なんでも一番関連性が高い所を選んで調べているとかなんとか。
内容に関しては、
視覚は、遠くからボールが何色でどんな模様だったのかを見て答えさせる実験。
ヒサメはほぼ正確に模様まで答えていた。
聴覚は、「あ」と言う言葉をどの距離まで聞き取れるのかを測っていた。
結果としては、僕よりも半分程長い距離までを聞き取れていた。
〈3日目〉
昨日に引き続き五感の検査だった。
嗅覚、触覚、味覚を調べる実験だった。
嗅覚と味覚は同時に行うようで、刺激物をどの距離から匂いを感じ取れるのかの実験と、それを口にしたらどれ位感じるのかを調べていた。
刺激物と言うのは明らかに人に食わせるようなものではなく、獣を黙らせるほどの赤い何かだった。
結果としては、匂いをすぐに感じ取っていて味覚も正常に働いていたが、舌がヒリヒリするほどの危険な刺激物だったらしく、僕がすぐに癒した。
〈4日目〉
身体の丈夫さを測る実験らしい。
首輪の神経毒を注入するとどこまで、体内に被害を及ぼすのかの実験をした。
抗体ができそうな位ではなくあくまでもどれ位耐えられるかの実験なので量がバラバラに注がれていて、激痛に耐えているヒサメの顔を見てられなかった。
勿論、解毒もある程度はしたけど、後遺症が残らないことを切に願う。
そしてその結果を基に新しい首輪を着けられた。
〈5日目〉
岩よりも硬い物質を殴り、握力や筋肉に変化が生じているのかの検査らしい。
ヒサメの手が血まみれになっていたのが痛々しくて治したけど、止められなくて罪悪感を抱いていた。
〈6日目,7日目〉
この2日間は今までの5日間と主旨が違っていて、
僕と同じ天使族のNo.6ことイエルタさんとの交流で、翼が生えてきたので飛行を教えて覚えるのかの実験。
イエルタさんも、
僕たちと同じで唯の天使ではなくなっていた。
その身は、悪魔と合わさっていた。
飛行実験に関しては、概ね成功していたと言えるのかもしれない。ヒサメは痛みを伴うことなく、空中に浮くことができていた。
ただ、翼が大きいから此処で飛ぶことはできないね。
とマッディールが言っていた。
実験終わりに、イエルタさんが僕に近寄ってきて、
「君のことは天界から聞いてたっす。癒しの力がとても強い子だと。けど行方が知られずになったことを聞いて、その後でしたよ。おいらが此処に来たのは。因みにおいらも此処の実験体っすから。もう天界から戻るなとお達しされましてね。、、、ヒサメちゃんでしたっけ?あの子を助けるのを助力ながら手伝うっすよ。」
と言ってくれたのがすごく嬉しく、
そして心強い気持ちになれた。
そして8日目の今日の実験はなんだろうか。
ヒサメが痛い思いをしなくて済みますように。
そう願いながら実験室に連れて行かれる。
「さてと、、、この1週間で結構いいデータは収集できたから、そろそろ実戦経験を積んでもらおう。」
「実戦経験,,,ですか?」
「そう。今の段階だとね2人とも、力の使い方は理解できてるけど、一方向にしか向いてないんだ矛先がね。だから臨機応変に対応できるようになって欲しいんだよね。だから、僕は思いついたんだよ。No.2と戦って実戦経験を積んで貰おうって。」
実験室に入ってマッディールがそう言いはなった。
実戦経験。つまりは、実力をつけたいってことか?
どうしてだ?
唯の実験体なら抵抗されるような力を付けさせるのは違う気がする。
そしてもう一つ気になることは、
No.2という呼称が出てきたことだ。
「No.2といえば、僕と同じ最初の実験体の5人の中の1人だけの生存してるもう1人ですか?」
「そうそう、その認識であってるよ。あの子のデータはもう殆ど計測したから、用済み手前なんだよね。だから最期の仕事をしてもらう為にね。」
とペンを手の上で振り回しながらマッディールは、
そう言った。




