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一話

一話になります!

よろしくお願いいたします!

学校の正門に人だかりが出来ていた。

通りずらいので、裏門から帰る事にする。

久野(くの)君!」

人だかりの中の一人が僕を呼んだ。

「めちゃくちゃ可愛い子が久野君を呼んでるよ!」

判然とした渋面で僕を呼ぶ。

一体誰だろう。

人だかりの中を抜けると、甘い香りを鼻腔と刺激した。

同時に、体に柔らかい感触が。

「やっと会えた」

「えっ、えっ?」

今僕は抱きつかれているのは理解している。

しかし、どういう経緯でそうなったのか理解しかねる。

周りも瞠目している。

柔らかい感触が離れたと同時に僕は相手の姿を認識する。

「あ、あなたは」

「ごめんね、いきなり」

相手は先日助けた、少女だった。

「昨日のお礼をしたくて。今、時間ある?」

「ごめんなさい!」

僕はその場から全力疾走で逃げ出した。

周りは足の速さに驚いていた。

あんな可愛い子にお礼されるって、夢の様な話だが、関わったらまずいと、

そう感じた。

とにかく走る、走る、走る。

体力が持つまで、僕は走った。

「はぁ、はぁ、はぁ」

学校から遥か遠く離れた場所まで僕は走った。

来るまでも二時間以上かかる場所までこれば流石に多少は安心だろう。

疲れた体を休めるために、僕は近くにあったコンビニに入り、

お茶を買って一気飲みした。

「婿殿、さすがですね」

声がした方向を見ると、黒いスーツと手袋を身にまとった高身長の黒髪のイケメンが立っていた。

「ここまで走るとは、ぜひ部下に欲しいくらいです」

「あ、あの、貴方は?」

「俺は、お嬢様のボディーガードの朽木強(くちきつよし)と申します。

以後、お見知りおきを」

名乗った朽木さんは恭しくお辞儀をした。

「おとなしく、ついてきてもらえますね?」

フィーリングでわかる。

この人からは逃げられない。逃げ出した瞬間に僕は即捕まるの相違ない。

「わかりました」

「ありがとうございます。そう身構えずに、危害は決して加えません」

朽木さんが近づいてきた。

隣に立つと、スマホで車をよこすように連絡していた。

「迎えがくるんで、それまでゆっくり話しましょう」

「い、いえ、お構いなく」

「そう萎縮しないでくださいよ、悲しいです」

そう言った時の微笑みは極めてかっこよかった。

決して悪い人ではなさそうだ。

「婿殿、長距離を走って相当エネルギーを使ったでしょう。これ、ぜひ召し上がってください」

ポケットから、小袋に入ったガトーショコラを取り出した。

「これ、お嬢様が貴方のために作ったものです」

「ありがとうございます。いただきます」

激しい空腹に襲われていたので、ありがたくいただく事にした。

口にすると、驚く程美味しかった。

「美味しい」

「そうでしょう。お嬢様が本気で作ったものですからね」

「そうですか。あの、僕逃げ出しちゃいましたけど、彼女は怒ったりしていませんか?

「ご心配なく。懸命に走られている貴方。

の姿にますます惚れてしまったそうです」

「ただ走っただけです。あの、お礼するって言ってましたけど、お気遣いなく」

「そう遠慮しないでください。至れり尽くせりにもてなしますよ、逃げたいのなら、逃げれるか

試してみますか?」

真剣なまなざしだった。獲物を狩る猛獣のような視線で、僕の瞳を見据える。

「まぁ、確かに、婿殿の足の速さには俺も簡単に追いつけると言明しかねますが、

お嬢様のためにも、逃がすわけにはいかないので」

「大丈夫です、逃げないので」

「ありがとうございます。ご安心をば、お礼ははずみます」

その時、一台の車が止まった。

扉が開くと、中から、先ほどの少女が手を振っていた。

ありがとうございました!

引き続きよろしくお願いいたします!

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