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恋愛日記  作者: 椎葉碧生
31/99

31)結界が見えました

”柊に言っちゃ駄目だよ、紗羽ちゃん!”と何度も何度も念を押されたあたし・・・。


蓮兄が先に手を挙げたから柊ちゃんは言えなくなっちゃったのかな。

『俺も美羽が好きだ』って・・・。

だから、サッカー一番って美羽っちを好きな気持ちを隠し続けてきたのかな。


どうしてかなぁ。

世界に何万人、何億人って居るのに、蓮兄も柊ちゃんも樋口も美羽っちじゃないと駄目で・・・。


(ちょっと待って。真希ちゃんは前に美羽っちが結界張ってるって言った)


あたしは回していたシャーペンをハシッと握る。


(美羽っちは確実に柊ちゃんの気持ちも知ってるって事じゃないの?!)


「甘糟、何だ質問か。」

「え。」

教壇に立つ先生と目が合った。あたしは気付かぬうちに立ちあがっていた、らしい。

「ま間違えました。」

皆の笑い声が響いて、あたしは舌をちょっと出して椅子に座る。

前の席の樋口が珍しく起きていて、あたしに振り返り”ばーか”って口を動かした。


(・・・樋口の奴、美羽っちの結界の事も知らないでっ!)


あたしは出来る限りの変顔で樋口に対抗する。樋口は吹き出して先生に注意されてた。


(アイム チャンピオン!!・・・って違ーうっ!!今はそうじゃない!)


美羽っちが例えばだよ、蓮兄か柊ちゃんを好きだったとしよう。

でも選べないよね?

美羽っちがどっちか選ぶって有り得ないよね?

て事は二人は一生実る事の無い恋をしてるって事だよ・・・。

え、じゃあ何?

此処は樋口にチャンスが有るって事になるのかな。


可能性はゼロじゃない。


だとしたら、あたしは樋口にチャンスをあげれる唯一の人間かもしれない。

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