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恋愛日記  作者: 椎葉碧生
20/99

20)ホントに来たのっ?!

家に帰り着くと門の前に誰かが居る事に気付く。

あたしの1.5の視力が下がってなければ、あの胸の突起は”巨乳”ですね。


「こコーチ・・・どうしたんですか?」

「こんにちわ紗羽ちゃん。ねぇ隣の岩崎って、蓮クンのお家?」

「そうですけど・・・。」

「そう有難う。」

「え・・・どうして家、知ってるんですか?」

「オーナーに忘れ物届けたいって言ったら教えてくれたの。」

今日のコーチは、白いスタンドカラーのシャツにロールアップジーンズ、そしてピンヒール。

少し焼けた肌にゴールドのアンクレットがキラリと光る。

女を意識させるには充分な服装だった。


躊躇いも無く巨乳は岩崎家のインターホンを押した。

「はい。」


(・・・うぁ・・蓮兄の声だ)


「私、麻田と申しますが蓮君はいらっしゃいますか?」

「・・・蓮は未だ帰ってません。」


巨乳があたしの方を見る。口が”ダレ?”と動いた。

「あ、あの蓮兄は弟が居るんです。」

巨乳は肩を少し竦め、インターホンに向かって

「出直します。」

と言った。


「ねぇ紗羽ちゃん、蓮クンの携帯教えてくれない?」

「・・・それはちょっとぉ・・・。」

あたしがそう言うと巨乳はきつい視線をあたしに投げかけた。

「あっそ。じゃぁ良いわ。じゃあね。」


お尻をプリプリさせながら巨乳は帰って行った。


(うわーこわーっストーカーかっつーのっ!)


あたしはインターホンを押した。

「”柊ちゃん”、巨乳帰ったよ。」

「ぶっ、巨乳って。ごめんね紗羽。」

「良いけどさ・・・しつこそうだよ、あの人。」

「うん、何とかする。」

「じゃーね、蓮兄。」

「あぁ。」


あたしは家に帰ると、ママに声を掛けた。


「ママ、あたし明日お弁当作って行きたいんだけど。」

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