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婚約式のドレス

セーラは、エリザベスのことは気になるが、まあ、もう少し恋で気が動転している娘は時間を置かないとねとシルヴィアの店に向かう。


シルヴィアの店では、オーナーのシルヴィアが、玄関の前で、使用人とともに立ち、セーラが馬車から降りてきたところで、

「イーズス伯爵夫人、ようこそおいでくださりました」

とふかく礼をした後、中へ案内した。


「まずは、シャーロット様が生きていらっしゃったことお祝い申し上げます。」


「ありがとう」


「それにしても、王都中でどこに行っても、あのゲルトランと裁判でのギルバートさま、そしてシャーロットさまの噂で持ちきりでございます。

で、あの・・・本当でございますの?そのシャーロット様とアーサー様がご婚約されると言うのは・・」


「ふふふ、本当のことですわ。でも、まだ内密にお願いしますよ。シルヴィア、私があなたのお店を重用し始めたのは、口が固いから。忘れていらっしゃらないですわよね?」


「もちろんでございます。ランバート商店のことを奥様から聴く前から当店は守秘義務が最重要と考えておりますので。それにしても、ランバート商会は、この間の裁判で、封筒があの事件のきっかけになったと公表されましたでしょ。お客様の信頼を無くしてしまってこのままでは潰れるっていう噂ですわ」


セーラは不愉快に思う。確かに、シャーロットちゃんの悲劇を生み出したあのランバート商会である。潰れてしまったほうがせいせいするがそうは言っても、王都で一番と言われてきた商店が潰れてしまえば、王都の経済にも影響してしまう。

「あら、それは大変ですわ。夫は、深く反省した商会はきっと従業員の教育を徹底し直すだろうからむしろ安全だろうと何やら動いていたのですけど」

ふうっとため息をわざとつく。


慌てたシルヴィア夫人が、

「騎士団団長様が安全と保証されるのでしたら安心ですわね。私も取引をやめようか少し悩んでいたのですけど、お言葉をお聞きして安心しましたわ。これからも、取り引きを継続しようかしら」

などと話す。

まあ、これでランバート商会も多少痛手は受けても潰れるまではしないだろうと笑む。


「では、婚約式のドレスを。以前10歳の時はまだまだ可愛らしいドレスでしたが、シャーロット嬢はもう16歳、優美で彼女の美しさを引き立たせるようなものにしましょう。サイズはもちろん、正確なものはあとでお渡しできると思いますが、まずはデザイン、そして材質が重要ですからね」


シャーロットの現在は知らないが、そもそも子供の頃からシャーロットは母親に似ていた。イメージはすでにある。母親は、アデリーナ、たおやかな女性だった。



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