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告白

セーラと侯爵は、婚約式を花で飾りたいが、シャーロットが、薔薇のような花より、忘れな草や可愛らしい花をよく好んでいた話を一緒にする。エリザベスにも意見を聞こうと


「ねえ、エリザベス?」

と母が声をかけた時、


エリザベスは、

「は、はい、好きです、侯爵様、大好きです」


と言ってしまったのだった。



シーンとする。焦ったセーラが、


「まあ、エリザベスってば、いい間違えをするなんて貴族の令嬢として恥ずかしいわよ。申し訳ございません。侯爵様」


と慌てて弁解する。


エリザベスは、自分の発言に気がついて真っ赤である。もう、言葉も出ない。


アリストが、

「ははは。お気になさらないでください。こんなやもめに言い間違いでもそう言っていただいただけで十分嬉しいものです。」

と笑って済まそうとしてくれる。


ギルバートが、

「エリザベス様も久しぶりの再会で気が動転されていたのだと思います」

と付け加えてくれる。


しかし、エリザベスは思った。ここで、言い間違いましたと自分の気持ちを否定するの?いいえ、そんな嘘は自分につけないわ!


正直なところ、恋愛だけは、兄妹で非常に似ている。


すうっと息を吸い話す。


「いいえ、お母様、侯爵様、ギルバート、私は、先ほど侯爵様に初めてお会いした瞬間に一目惚れしました。侯爵様、私はあなた様のことが好きです。貴族の娘としてはしたない事は十分存じております。でも、この気持ちがいい間違いだと嘘をつく事はできません。」


「失礼します。先に屋敷に帰りますわ」


まだ、皆が呆然としている中、エリザベスはカーテシーをして退座したのだった。




エリザベスが退座した後、皆しばらく固まってしまっていたが、はっと気がつき、


「し、失礼しました。侯爵様、我が娘があんなことを初対面の殿方に言うなんて。本当にお恥ずかしいですわ。」


「いやいや、おそらく、若気の至り、気の迷いというものです。17歳ということは私と16歳も離れています。親子ほどの違いです。


むしろ、夫人の方がショックを受けられたでしょう。大切なお嬢様のことです。私もギルバートも先ほどの事は忘れましょう。なあ、ギルバート?」

とギルバートに声をかける。


ギルバートが、

「はい、侯爵」と言おうとしたところで、

セーラが、決心したように、こちらをじっと見た後、


「いいえ、侯爵様、我が娘は気の迷いという事はないと思います。おそらく、本当にエリザベスは、一目惚れをしたのだと思います。確かに、親子ほどの年の差ですので、フリードは反対するかもしれません。で・す・が、私が説得いたします。我が家は、もともと恋愛で結婚をする者が多いのです、申し訳ありませんが、子供の戯言と思わず、先ほどのエリザベスの発言を言葉通りに受け取っていただけますでしょうか?その上で、我が娘と改めてお会いいただき、結婚についてもお考えいただければ幸いです。」

とまっすぐに侯爵を見ながら話す。


その後、貴族の微笑みを浮かべながら、


「とても、素敵なお時間をいただきありがとうございました。私、これからシャーロットのドレスの手配にいかなくてはなりません。失礼いたしますわ」

と美しいカーテシーをして、呆然としている男二人をおいて屋敷を後にしたのだった。


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