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成長したギルバート

ゼオン侯爵の屋敷では、恭しく、執事に出迎えられた後、客間に案内される。


そこに、

「ギルバート様が来られました」

と使用人が声をかけてきたと思ったら、


「セーラおばさま、エリザベス様、お久しぶりです」

とまだ少し幼い顔つきだが、背の高い少年が入ってきた。


「「ギルバート?」」


「はい、そうです」


セーラは感動する。シャーロットやギルバートに会えるのは、二人が王都のタウンハウスにきたときだけである。確か、最後にあったのはギルバートが6歳の時だった。

それが、こんなに立派な少年というより青年に近くなってと思うと涙が出てきそうになる。


「ギルバート、本当に生きてくれていてありがとう。お父様もお母さまも天国で喜んでくださっているに違いないわ。」

と声をかける。

「ありがとうございます。これも、ひとえに、姉上とゼオン侯爵様、そして、エマたちのおかげです。アーサー兄上とフリードおじさまにも今回の裁判の件では支えていただきました。ほんとうに感謝しております」


「何を言っているの?ギルバート、あなたはシャーロットちゃんの弟、私たちにとっても義理の息子と同じなのよ、それにロバート様はフリードだけでなく、私にとっても友人だったのだから」


と軽く抱きしめる。

「さあ、座って。今までのことを教えて欲しいの。そして、シャーロットちゃんのことも。急いで婚約式のドレスを作りたいの」


「え?まだ姉は王都に到着しておりませんが」


「ギルバート、ドレスを作るのは時間のかかることなのよ。急ぎ準備しないと間に合わなくなってしまうの。婚約式のドレスは、婚約者とその家族が用意するもの、なので、シャーロットちゃんの好みとかを教えていただきたいの」

とセーラが力説する。


姉の好みと言われても、正直なんでももったいないと再利用する姉である。絹のドレスなんて持っていなかったし、治療師は清潔が一番と言って毎日のようにエプロンや白衣、自分のキュロットドレスやブラウスを自分で洗濯していて、刺繍の内職をしていた平民の洋品店で一番洗濯に耐える丈夫なものを従業員割引で選んでいたと思う。


「まあ、やはり男の子は、姉の好みとかはわからないわよね、では、私に任せてね。きっと王都で1番の婚約式用のドレスを作って見せるわ!」

と手をぐっと握ったと思ったら、鼻息荒く宣言している。


横で、エリザベス様もウンウンと頷いており、ギルバートはこれ以上の説得は難しいかと黙ることにする。


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