8月14日
8月14日
愛する婚約者 様
私の屋敷には庭園があります。
もともとはお父様がお母様の為にバラ園を作ったのが始まりで、
今では私と弟が好きに種を植えて遊んでいます。
私が学園に行って不在の間も、
弟と使用人たちが世話をしていたので今も色鮮やかに花が咲いています。
少し見ない間に庭園には野菜が多く実っていました。トマトにナス、カボチャ。
これは弟の趣味で植えたものです。
たまに弟が収穫して食事に出てきます。
『これは僕が育てたんだ』
食事に出るたびに言ってくるのですが、
彼が作った野菜は形が不器用なので見たらすぐに分かるんです。
とてもかわいくて、美味しいんです。
市場で売られている野菜は、どう育てたらあんなにきれいな形になるのでしょうか。
先日弟と一緒に買い物に行ったときに、コスモスの種を買ってきました。
雑草を抜いて、土を柔らかくしてからそこに種を沢山蒔きました。
最初は色別で種を買ったのですが、結局土に蒔く前に混ざってしまいました。
時期が来て咲いたら分かりますね。
今日は天気も良かったので、お父様も書斎から呼んで外でお昼にしました。
水辺の近くに大きな木があって日陰になる場所、そこにシートを広げました。
弟がトマトを収穫したので、
パンと野菜を屋敷から持ってきて、お昼ご飯はサンドイッチにしました。
『僕は野菜を育てる才能があると思うんだ』
『魚釣りも上手いから漁師も良い』
『この家の勉強もあるし』
『僕将来何になればいいのかなぁ』
弟の最近の悩みは農家か漁師か家業の何に将来なるかという事のようです。
『確かに、それは難問だな』
毎回お父様は真剣に弟の悩みに付き合っています。
ちなみに私が帰ってくるまでの弟の悩み事は、
「ケーキやクッキーなどの甘いモノは、どうしてご飯ではないのか」でした。
2人で議論をして出た答えは、
「甘いモノばかり食べると虫歯になるから頻度が重要」
この答えで弟のその悩み事は解決したようです。
今回はどうなるのでしょうか。
マリー




